睡眠薬で死亡および癌のリスク増大?
睡眠薬で死亡および癌のリスク増大?
睡眠導入(補助)薬の常用は死亡や一部の癌発症と関連があるという研究が発表された。
関連のあった睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系薬剤のtemazepam(Restoril)、非ベンゾジアゼピン系薬剤のゾルピデム(マイスリー)、eszopiclone(ルネスタ)、zaleplon(Sonata)およびバルビツレート系薬剤であった。
米スクリプスクリニック・ビタビファミリー睡眠センター Scripps Clinic Viterbi Family Sleep CenterのDaniel Kripkeらの研究。
平均年齢54歳の1万500人以上を追跡。
平均約2.5年間、睡眠薬の処方歴。
1年18回量未満を処方された群では非処方群に比べて死亡リスクが3.6倍。
18~132回量処方群では4倍以上。
132回量超処方群の死亡リスクは非処方群の5倍。
最も高用量の群では、食道癌やリンパ腫、肺癌、大腸癌、前立腺癌などの発症リスクも高かった。
白血病、乳癌、子宮癌、膀胱癌、白血病、メラノーマのリスク増大はみられなかった。
BMJ Openオンライン版 2月27日掲載。
【コメント】
この結果は、睡眠薬と死亡や癌発生の因果関係を示すものではないのでご安心を!
睡眠薬を使う人ほどストレスが酷いためかも知れない。
また、睡眠が取れないと生活習慣病や死亡のリスクが高まるとの研究もあり、眠れないのに我慢して睡眠薬を使わないのも健康に悪いといえる。
よく眠れることは心身の健康には欠かせない。
どうしても眠れない時には睡眠薬以外のお薬もある。
認知行動療法など自助努力をするなら、お薬なしで眠れるようにもなる。
近医(心療内科や精神科)に相談あれ。