染色体と遺伝子・エピジェネティクス2
2013.06.20
カテゴリ:学術情報とコメント
染色体と遺伝子・エピジェネティクス2
生物の形質は、遺伝子という設計図のみできまるわけではない。
受精後の細胞分裂増殖時の遺伝子のメチル化やアセチル化などという、遺伝子の塩基配列を変えずに構造を修飾する変化により形質が決まっていく。
この遺伝子の塩基配列を変えない修飾をエピジェネティクスという。
一卵性双生児の性格や生き方の違いは、エピジェネティクスによるもの。
一卵性双生児の精神病の発生の違いにも関係していそうだ。
遺伝子の修飾のされ方の違いが発病に影響したり、遭遇した出来事が遺伝子を後天的に修飾したりして精神にも影響を与える。
トラウマによる恐怖遺伝子の発現もその1つだろう。
ヒトにおける詳細が解明されれば、分子遺伝学的な根治的治療法が生み出されるに違いない。
分子遺伝学的治療が、精神科医による面接に取って代わる日も近い?