待たされる苦情に思うこと
待たされる苦情に思うこと
スタバでの最も多い苦情は、「空いていない」と「待たされる」ということらしい。
スタバはそこで勉強する人を追い出さない、のだという。
スタバが客を待たせることは
「スタバで未来を切り開こうと努力勉強するお客様を追い出さない!」
という、スタバ独自のホスピタリティに裏打ちされた結果ある。
待たされるけれど、ソファに座ってしまえば追い出されないのである。
当院も「待たせても良い医療を!」と思ってやって来たが…
昼休みに受診しているので昼食を食べる時間がなくなってしまう方や、長く待たされることで駐車料金がかさむことになってしまう方のいることが分かってきた。
開業初期の患者さんが少なかった時代は、「待たされてもジックリ診てもらえる」と喜ばれる方が殆どであった。
患者さんが増えてくると、待たずに「処方箋だけ早く貰いたい」という方も増えてきた。
緊急の危機状況にあり時間がかかる場合もあるが、心理を汲み取るが故に、つい葛藤を明確化してしまい面接が長くなってしまうこともある。
お薬だけを望む方も、心理療法を必要とする方も日本の保険制度では同一料金である。
待たされることに苦情を言う方の論理は「同じように予約して、時間通りに来ていて、同じお金を払っているのに、前の人は待たずに診て貰えているのに、どうして私は長い時間待たされるのか!」というもののようだ。
確かに言い分は理解できる。
望む方にはより高度な医療を提供したい。
しかし、深い面接を必要としていない方がいるのも事実であり、その言い分も理解できる。
悩むところである。