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つぶやき一行/2021-07-27

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うつ

うつ病になりやすい人の特徴とは?

慶應大学の研究によれば、複雑で信頼性のある統計学的手法を使って、日本人のうつ病のなりやすい要因を探ったところ、うつ病になりやすい人の特徴として次のようなような要因のあることが分かりました。

うつ病になりやすい人の特徴はこれ!

  • 男性であること
  • 考え方や行動に一貫性や統一性があると感じる程度が少ない人
  • 主観的なストレス感の程度が高い人
  • 周囲の人たちに助けを乞うことが少ない人
  • 睡眠の質の程度が悪い人
  • 趣味がない人

このような人たちが、うつ病になりやすいのですね。なお、以上は私なりの解釈で表現を変えています。

わたしの思い

うつ病は男性の方がなりやすいの?

厚生労働省のホームページには、「うつ病が女性に多いことは、世界的な傾向である」と書かれており、うつ病は女性に多いことは昔から定説となっています。しかし、今回の調査では、色々な要因の相互関連要素を複雑で信頼できる統計処理を行なったところ、男性であることがうつ病になるリスク要因として挙げられるという結果となりました。

実際、日常診療においても男性のうつ病は結構多く、うつ病は女性の方が多いという通説に疑問を感じていましたけど、今回の調査研究ではその疑問が正しいものであったことが示されたということですね。

一貫性のなさはうつ病のリスクに与える影響

一貫性のないことは、他人から軽んじられたり協力してくれる人を引き寄せることが少なくなったりして、ストレスを増やしたり軽減できないことで、うつ病になりやすくするのかも知れません。

ストレス感の高いことの影響

ストレスの強度は主観的なものです。同じ状況や出来事であっても、それをどのように感じるかによってストレスの強度は変わってきます。例えば、いつも有効的な人に不機嫌的に対応された時、その不機嫌さの原因を自分のせいであると認識するか、その人に大変なことが生じていて不機嫌そうに見えると認識するかによって、自分の中に生じるストレス感ね程度は大きく違ってきます。ストレス感が大きいほどストレスが心身に与える影響は大きくなるのです。うつ病にもなりやすくなるということですね。

周囲の人たちに助けを乞うことが少ない人

困ったこと(ストレス状況)が生じたとしても、助けてくれる人がいればストレスも少なくなるでしょう。困ったことをその人たちが解決してくれなくても、話を聞いてもらえて気持ちを分かってくれるだけでも心は癒されるものです。

睡眠の質の程度が悪い人

これは言うまでもありません。不眠はうつ病の明らかなリスク因子ですね。

趣味がない人

無趣味な人は、精神のエネルギーを養う精神の第三領域を体験することが少ないからかも知れません。精神の第三領域とは、あることに没入することです。チクセントミハイのいうフロー状態と言えるかもですね。

情報源

Susumu Fukita et al, Comprehensive analysis of depression-related factors among middle-aged residents in Japan, an Eastern culture: A cross-sectional study. Medicine. 2021 May 14;100(19);e25735. doi: 10.1097/MD.0000000000025735.

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