あがり・うつ・不安・不眠の方々へ 赤坂心療クリニック ℡092-737-2660

FrontPage/2024-10-26

Top / FrontPage / 2024-10-26

Tag: 医療情報

文字サイズ:

下剤の常用で認知症になる?

便秘で下剤を飲んでいる人もかなりいると思うのですけど、下剤を常用していると認知症になるリスクが高くなるという報告があったので紹介します。中国科学院深セン先進技術研究院の報告です。

研究では、2,493人(女性1,257人)の一般集団を対象に、下剤の使用状況や認知症の診断を調べています。認知症の診断にはこころとからだの質問票(PHQ-9)を用い、下剤の使用状況には、下剤の種類や数を調べました。下剤の種類には、浸透圧性下剤、刺激性下剤、膨張性下剤、乳酸菌製剤などが含まれており、下剤の数には、1種類のみの使用や2種類以上の併用などが含まれています。

結果

  • 下剤の常用者は非常用者に比べて
    • 認知症の発症リスクが51%高い
    • 血管性認知症の発症リスクが65%高い
  • 浸透圧性下剤や複数の下剤を併用する人は、非使用者に比べて
    • 認知症の発症リスクが64%高い
  • 2種類以上の下剤を併用する人は、1種類のみの使用者に比べて
    • 認知症の発症リスクが90%高い

評価意見

  • この研究は観察研究であり、下剤の使用が認知症の原因であるとは断定できない。
  • 絶対リスクは小さく、他の要因の影響も考えられる。
  • 下剤の使用が認知症に与える影響の仕組みは不明であるが、腸内細菌叢の変化や脳腸相関の妨害などの可能性が示唆されている。
  • 下剤の常用は勧められず、便秘の改善には水分や食物繊維の摂取や運動などの生活習慣の見直しが効果的である。

情報源

Association Between Regular Laxative Use and Incident Dementia in UK Biobank Participants.
Journal
Neurology. 2023 Feb 22; pii: 10.1212/WNL.0000000000207081.
Author
Zhirong Yang, Chang Wei, Xiaojuan Li, Jinqiu Yuan, Xuefeng Gao, Bingyu Li, Ziyi Zhao, Sengwee Toh, Xin Yu, Carol Brayne, Zuyao Yang, Feng Sha, Jinling Tang

https://pmc.carenet.com/sp/detail.php?type=detail&id=13785730&keyword=36813729

参考サイト

(1) 単位や学名等の記載方法について - JAB. https://www.jab.or.jp/files/items/common/File/NL5122015V1.pdf.
(2) 面倒な「データ転記」が速くなる! Excel中級者への神スキル .... https://news.kodansha.co.jp/20160413_b01.
(3) 文章の構成要素 > 数式・数字の利用 [科学技術論文の書き方]. http://www.okada-lab.org/Ronbun/Elements/Math.php.
(4) 【研究室向け】論文を書くにあたって #論文 - Qiita. https://qiita.com/NaokiAkai/items/7c43b0e9ea31e53b59e6.
(5) undefined. http://www.bipm.org/%29.
(6) undefined. https://www.aist.go.jp/%29.

powered by HAIK 7.3.7
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional