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Tag: 独言

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恐山菩提寺院代(住職代理)の南直哉さんについて

恐山菩提寺院代(住職代理)の南直哉さんは、現代の仏教思想家として、仏教の教えをもとに「この世界」と「個人」の本質的な不確かさについて深く洞察しています。彼の考え方は、仏教の基本的な教えである無常(すべてのものは変化し続ける)や無我(固有の自己は存在しない)を背景に、人間の存在や世界の曖昧さを鋭く説いています。南直哉さんの主張のポイントについて見てみましょう。

この世界の不確かである

世界は人間が「こうだ」と決めつけたものではなく、私たちの認識を超えた曖昧で流動的な存在であると説いています。

そして、物事の本質は決して固定的ではなく、すべてが絶えず変化しているため、「確か」と感じているものも一時的な錯覚に過ぎないといいます。

さらに、科学や常識が示す「現実」は、私たちの限られた視点や価値観によって構築されているため、絶対的なものではないという視点に立っているのです。

個人もまた不確かである(無我)

仏教の「無我」の教えに基づき、南さんは「私」という存在が、実は独立して存在するものではなく、周囲の環境や関係性によって形成されたものであると説きます。

私たちは自分を「固定された存在」と思い込んでいますが、それは幻想であり、真実の姿は流動的で不確かなものだというのです。

不確かさを受け入れるべきである

南さんは、不確かさを「否定的」なものとして恐れるのではなく、それを受け入れることこそが、仏教的な智慧(ちえ)であると考えます。

世界や自分が曖昧であることを悟り、その不確かさと共に生きることで、執着や苦しみから解放されるというのです。

実生活への示唆

南直哉さんの教えは、現代社会での不安定さや不確かさと向き合う方法論として、多くの人々に支持されています。彼は、「すべてを確実にしようとするのではなく、不確かであることを認める」ことで、心の平穏を得られるとしています。

主な著書

苦しくて切ないすべての人たちへ (新潮新書 1037)

「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本

禅僧が教える心がラクになる生き方

などの著作で詳しく述べられています。特に、現代的な視点から仏教を解釈し、個人や社会の問題に適用する方法を具体的に語っている点で、多くの読者に深い影響を与えています。彼の思想は、現代の不安定な世界で「何を信じてどう生きるべきか」を問い直すきっかけを与えてくれるものです。一読をお勧め致します。

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