FrontPage/2025-03-10
Tag: プチ記事
日本の成人ADHDが10年で20倍増加???
日本の成人ADHDが10年で異常に増加しているという記事があったので紹介します。10年で本当にADHDの人がそんなに急激に増えるものなのでしょうか?答えは「情報」×「お薬」の相乗作用ではないでしょうか?
信州大学精神医学教室の研究グループは、NDBを使用して2010〜19年の日本における注意欠陥・多動性障害(ADHD)の発症率を調査しました。その結果、
- 小児で2.7倍
- 青年で2.5倍
- 成人では21.1倍
の増加が報告されました(JAMA Netw Open 2022; 5: e2234179)。
とくに成人女性の発症率が顕著に増加しており、成人期まで持続するADHDは十分に認知されておらず、診断が過小されている可能性があると述べられています。
2010〜19年度に83万8,265例が新たなADHDと診断されており、その内訳は
- 0〜6歳の小児が12万1,278例
- 7〜19歳の青年が38万1,753例
- 20歳以上の成人が33万5,234例
でした。成人では女性の割合が増加していました。
増加の要因
この増加の要因として、2013年に発刊された『精神疾患の分類と診断の手引 第5版(DSM-5)』の影響や、成人に対するADHD治療薬の承認が挙げられています。具体的には、DSM-5の影響でADHDと自閉症スペクトラム障害(ASD)の複合的な診断が可能になり、医師がADHD治療薬を処方する可能性が高まったと指摘されています。
私見
啓蒙か薬か?新規抗うつ薬SSRIの発売に伴い「うつ病」が増加したのと同じ現象でしょうか?
情報源
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36178689/
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