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Tag: 今日の「へーっ」

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牛乳で骨折が増える?

「牛乳は骨に良い」というイメージは、多くの日本人にとって常識となっています。しかし、近年の研究や専門家の指摘によって、この常識が揺らいでいることをご存知でしょうか。実は、牛乳の摂取がむしろ骨折リスクを上げる可能性があるというデータが報告されているのです。

たとえば、アメリカのメリーランド大学の調査では、牛乳の摂取量が多いほど骨折率が高いという結果が出ています。具体的には、牛乳をまったく飲まない人と比べて、1日400g摂取する人の骨折リスクは15%も高かったというデータが示されています。また、牛乳の摂取量が1日400gまでの場合、200g増えるごとに骨折リスクが7%上昇するという結果もあります。

一方で、ヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品は、逆に骨折リスクを下げる傾向があることが分かっています。ヨーグルトや発酵乳の摂取量が1日250g増えるごとに骨折リスクは15%低下し、チーズは43g増えるごとに19%低下したという報告もあります。

牛乳が骨折を増やす理由

なぜ牛乳だけが骨折リスクを上げるのでしょうか。その理由の一つは、牛乳には骨を強くするために必要な栄養素がすべて十分に含まれていないからです。牛乳はカルシウムが豊富ですが、骨の健康にはカルシウムだけでなく、タンパク質、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンK、ビタミンC、亜鉛、コンドロイチン硫酸、葉酸など、さまざまな栄養素がバランスよく必要です。

特に牛乳には、マグネシウムやビタミンK、ビタミンC、亜鉛などが十分に含まれていません。これらは骨の主成分であるコラーゲンの生成や、カルシウムの骨への取り込み、骨の質の維持に不可欠ですが、牛乳だけでは補いきれません。また、ビタミンDの含有量も少なく、カルシウムの吸収を助ける役割が十分に果たされていないのです。さらに、骨の強度は骨密度だけでなく、コラーゲンなどの「骨質」にも左右されますが、コラーゲンの質を保つために必要なビタミンCや亜鉛も牛乳だけでは不足しがちです。

加えて、日本人は乳糖不耐症の割合が高く、乳糖を分解する酵素が少ない人が多いため、牛乳の摂取が消化不良を引き起こしやすいという問題もあります。これも、牛乳の摂取が必ずしも骨の健康に直結しない理由の一つです。

コメント

このように、「牛乳=骨に良い」という単純な図式は必ずしも成り立たず、摂りすぎは骨折リスクを上げる可能性があるということですが、では、どのような栄養摂取法を実践すればよいのでしょうか?その答えは、牛乳だけに頼るのではなく、魚や大豆製品、緑黄色野菜、発酵食品(ヨーグルトや納豆など)を組み合わせて、さまざまな栄養素をバランスよく摂ることです。また、適度な運動も骨折予防には欠かせません。踵落とし(踵を挙げるように爪先立ちして、ドスンと踵を床に落とす運動)が特に骨の形成に有用だと言われています。

「牛乳で骨折が増える!」という衝撃的な事実を知った今、私たちは食生活を見直し、より賢く健康を守る選択をしていく必要があるようですね。

参考

[PRESIDENT Online](https://president.jp/articles/-/95649) /
[Yahoo!ニュース](https://news.yahoo.co.jp/articles/9ab4e86e094112d0f9fcebc5146a9e4ffc208468)

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