トラウマの脳科学
2011.05.27
カテゴリ:ブログ
トラウマの脳科学
また、ニューロプシンの続報です。
ストレスへの強さの決めるような脳内のメカニズムの可能性を示唆するような実験結果が報告されたことを、以前、ここに書きました。
その続報です。
トラウマとなる体験をしても、ストレス反応(心的外傷後ストレス障害)を起こす人と起こさない人がいます。
マウスでの実験結果ですが、マウスがストレスにさらされると、ニューロプシンというものが、脳内の受容体(EphとNMDAの受容体)を調節して、脳の扁桃体で変化を引き起こして、恐怖関連遺伝子(Fkbp5v)を発現させるというのです。
このニューロプシンを持たないようにしたマウスは、ストレスに対して上記のような変化を起こさないことが分かりました。
ニューロプシンや受容体に作用して、トラウマ関連障害を根本的に治す時代がやってくるかもしれません。