クレーマーはありがたい?
クレーマーはありがたい?
ビジネスの世界には「The claimer is the customer(クレーマーこそが真のお客様である)」という言葉があるそうです。
医療の世界でも、同じことが言えるかな?
医療界でクレーマー的になりやすいのが、性格障害と言われる人々。
普通は許容できるくらいの納得できないことを、攻撃的に主張してくるのです。
主張する内容にに間違いがないので、鍛えられます。
主張通りに改善を繰り返すと、当に理想的な医療機関ができそうです。
でも、そのような状態には、潤滑剤がなくてギスギスして、信頼関係に基づく許しあいがなくなっています。
だから彼彼女らは生きにくいのでしょう。
彼彼女らの怒りの源は、見捨てられる不安にあります。
温かな養育体験の欠如と、生物学的な素因の複合された「結果」が、見捨てられる不安なのです。
よい治療者に恵まれ、よい友人や同僚先輩達との交流が深められることで、幼少期に育つことのなかった安心感の核ができてきます。
しかし、よい治療者に巡り会うことは殆どありません。
私も例外ではありません。
彼彼女らにとっての「よい治療者」は、傍目で見ると、共依存しているようにしか見えないような気がします。
本当に必要なのは、彼彼女らの主観からの「よい治療者」ではなく、平均的で限界のある よい治療者 ではないかと思っています。
私も「よい治療者」ではなく、よい治療者を目指したいと思っています。