うつ病による経済的損失
うつ病による経済的損失
精神経誌116巻2号にうつ病による社会的損失についての論文があった。
慶応大学の先生の筆。
2005年のうつ病による経済的損失は約2兆円とか。
これからは、小生の考察。
2013年の資料によると、一般的サラリーマンの生涯年収は約2億円(中学校卒業者で1.8億円、大学卒業者で2.5億円)。
年収にしてアバウトに平均約500万円。
2兆円÷500万円=40万人。
つまり1年で40万人が丸1年働かなかったことに相当することになるが…
1年あたり40万人が休業しいるのと同等の「休業者+うつ病での自殺者+うつ病で能率低下した人」がいるなら、
いったい日本には何人「うつ病になっている人」がいるのだろう。
論文の詳細を読んでみると、損失の計算方法は以下の如くとか。
損失=「医療費+欠勤による給料喪失Absenteeism+生産性低下相当を給料に変換した額Presenteeism+死亡費用」として計算している。
この死亡費用が曲者?
死亡費用=自殺がなければ得たであろう死亡時以降貰えるはずだった生涯賃金(遺失賃金)としている。
1年あたりの経済損失を計算するなら、死亡費用の代わりに、「死亡費用÷平均残存就労年数」を使うのが筋ではないかな?
もっとも、前年、さらにその前年・・・というように以前の「死亡費用÷平均残存就労年数」の累積を足さなければならないという複雑な計算をしないといけなくなるから、論文の筆者のように遺失賃金で代用するのが妥当かな?やはり…
自らの”薄”学を恥じよう…