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断酒会と心理療法の近似性?

断酒会と心理療法の近似性?

AA(日本でいう断酒会)で教えられる次の一文、ニーバーの祈りは有名である。

「O God and Heavenly Father,
Grant to us the serenity of mind to accept that which cannot be changed; courage to change that which can be changed, and wisdom to know the one from the other, through Jesus Christ our Lord, Amen.」

or

「O GOD, GIVE US
SERENITY TO ACCEPT WHAT CANNOT BE CHANGED,
COURAGE TO CHANGE WHAT SHOULD BE CHANGED,
AND WISDOM TO DISTINGUISH THE ONE FROM
THE OTHER」

自らでは変えようのないものを受け入れる心の静隠と、

自らが変え得るものを変えるための勇気、

そしてそれらを見分けるための英知を、

吾に与えたまえ。(筆者意訳)

ラインホルド・ニーバーReinhold Niebuhrの創作と言われる祈りの一節だが、

心理療法の到達地点と同じじゃないか?

変えられないものを変わってくれるべきであると無意識に要求して、

変わってくれない他者や状況を恨んで絶望している、のが病気の状態。

変えられる考え方や行動であるのに、変えられないと思い込んでいるのが、

あるいは、

意欲が戻れば変えられるけど、やる気が出るまではできないのだ、

と思い込んでいるのが病気の状態。

この病気の状態を客観的に認識し、

自分の領域すなわち変えられるものと、自分以外の領域すなわち変えられないものを峻別する能力を養うのが、当に心理療法の目指すところであろう。

注)ニーバーは、アメリカの自由主義神学者、政治や社会問題についてのコメンテーターであり牧師であった。

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