”うつ”とメラビアンの法則
”うつ”とメラビアンの法則
アルバート・メラビアンのコミュニケーション実験についての誤った(?)解釈ですが、あながち間違いともいえません。
俗流の解釈では、伝わる情緒メッセージは、言葉の内容よりも話しての人の態度や振る舞い・表情など視覚情報に一番影響され、口調など聴覚情報がそれに続き、言語的内容は一番影響力が弱いというもの。
実験では、言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の影響力があったといいます。
何の因果か、小生、婚活女性のメルマガが配信されてくるようになったのでが、そこでも見かけが一番と強調されています。
そして、自分の印象は数秒で判別され、それが長期にその人の第一印象として記憶に保存され、なかなか修正がきかない。だから見かけを大事にしないと婚活に成功しないとのことです。黒は拒絶の印象を与えるので婚活のときは着ないようにとか…
それはともかく、メンタルに弱っているときは、認知療法の考えのごとく実際ものごとを悪いほうにしか考えられなくなります。
こうなると、動物の本能として脅威モニタリングが始まります。
自分にとって危険なこと・嫌なこと・傷つくこと・拒絶されること・見捨てられることetc.etc.いろんな脅威を早く察知しようと無意識に脅威モニタリングをはじめてしまうのです。
脅威情報をもっとも早く強く得られるのは、メラビアンの法則ではないですが視覚からの情報です。
一寸した人の表情の変化や態度や動きに敏感に脅威を読み取ってしまいます。
ひどくなればあの人が笑ったのは私のダメさ加減を嘲笑してのことだとか妄想的被害的にさえ解釈するようにもなってしまいます。
さらに、脅威は避けることが必要だという無意識の信念があるため、視覚的脅威情報を過剰に感知して社会や他者と接触しなくなります。
そうなると外界からポジティブなエネルギーをもらえなくなって、ますますメンタルに弱っていくという悪循環に落ちいて、なかなか病気が治らなくなってしまいます。
長期に治らないうつ病の患者さんなどは当にこのパターンに嵌っていることが殆どです。
なかなかメンタルに調子が戻らないときは、それであるからこそハードルの低いものから行動していく(単純行動活性化)必要があります。
認知行動療法でも、うつ状態が高度な場合は行動活性化からはじめます。
意外と動けば気分は改善するものです。
単純な行動活性化で効果が得られない場合はもう少し手の込んだ活性化法が必要となりますが、単純な行動活性化でも結構効果があります。
一度、試してみてはいかがでしょうか?