上達するための条件…?
上達するための条件…?
物ごとに上達したり達成するための条件とは?
(1)願望と希望と空想…
「達成したい、なりたい、到達したい」と強い願望を持っていること。
「達成できるであろう」という強い信念があって、「達成できている自分」をありありと空想することを繰り返す。
(2)始めることを決断する…
願望の実現に向かう具体的行動を起こす決心することができること
(3)実行し訓練する…
そして具体的行動に着手して、困難や苦労にもめげず実行し続けること。
(4)達成するまでし続けることを決意する…
立ちはだかる困難に諦めそうになっても、目指すことには重要な価値があり、し続けるのだということを改めて決意すること。
これらはビジネスの世界で言われていることですが、
慢性の意欲低下や気分の低下を来している患者さんにも当てはまるのではないでしょうか。
慢性の意欲低下がある患者さんの定型的感覚は、「意欲が回復したらできるのですけどね」です。
しかし、3年も5年も、あるいはそれ以上の期間、意欲が低下してしまっている患者さんが、果たしてあと何年回復するまで待つのでしょうか?
経験からすれば、3年以上も意欲が低下したままの状態にある患者さんが、待つことによって意欲が回復する可能性は1%にも満たないと思います。
行動しなければ何も変わりません。
しかし、その一方で、何年も意欲が低下して、引き篭りに近いような生活を続けてきた患者さんが、
自分一人のチカラで行動を起こすことは、著しく困難であることも事実です。
一時期、私はこのような状態にある患者さんに、布団から起き上がれないくらいキツくて億劫な時にも、「手をグーパーするだけでいいのでやってみてはどうでしょうか?」と助言していた時期がありました。
結果は、やってくれた患者さんは、著効はしないまでも一定の効果が得られたのですが、殆どの患者さんは実行することができませんでした。
「目を開けるのもキツイです」「しようと考えるだけで頭が痛くなります」「その時はそうすることを思いつくこともできません」…etc.etc.
長期間意欲が低下したままの患者さんには、手をグーパーすることも難しいようでした。
否、「意欲が湧かないからグーパーもできない」のではなく、「グーパーすることの意義が分からないからしない」のでした。
グーパーする?
↓
何のために?
↓
したって意味ないじゃない!
↓
そんなことで良くなるはずはないさ…
↓
あー、嫌だ!嫌だ!
と無意識に誘導されてしまうのです。
この無意識のセルフトークがどのように変えられればいいのでしょうか。
最初に述べた(1)(2)(3)(4)を、意欲の低下した患者さんに行ってもらうためには、どのようなアプローチを行えばいいのか?
これは目下、私も回答を得られないままになっています。
訪問看護は1つの回答かもしれませんが、好まれない患者さんも相当数いらっしゃいます。
研鑽を積みながら、回答を得られるようさらに精進致します。