関係者は惨事ストレスに備えるべし!
2020.04.06
カテゴリ:ふと知ったこと
関係者は惨事ストレスに備えるべし!
惨事ストレスとは
通常の状態での対応では対処できないような問題(惨事)が生じたときに、そういった惨事に出くわした当人や惨事を目撃したり気化された人に生じるストレス反応のことを指します。
新型コロナウイルス(COVID-19)感染症でクラスターが発生したとき、
- 外部からの感染の持ち込みに対し普段とは異なる緊張や負担が強いられる
- 通常の業務とは異なる負荷を追加されるなど残された人に過大な業務負担がかかる
などの状態となり、結果としてクラスターが発生した組織のスタッフが疲弊して、組織本来の機能が果たせなくなります。
中国の報告
中国の報告では、COVID-19の診療に携わる医療従事者の…
- 50.4%が抑うつ
- 44.6%が不安
- 34.0%が不眠
- 71.5%が衝撃や精神的苦痛
などの症状がスタッフに出現したということです。
惨事ストレスへの対処法
- 利用者を守るために自分を守る意識
- 休むことも仕事
- 生活のペースを崩さない
- 職場でお互いを守る
惨事ストレス(臨界事態ストレス)における支援者のストレス対策 国立がん研究センター東病院 (2020 年 3 月 12 日版) の要約
- 仕事を抱え込みすぎない・休むことも仕事
- 自分の体調の変化に気づくこと
気分の高ぶり 怒り・憤り 不安 無力感・罪悪感 憂うつになる 業務に過度に没頭 集中力の低下 作業能率の低下 酒・タバコが増える 危険を顧みなくなる 不眠、悪夢 動悸・発汗 立ちくらみ 呼吸困難 消化器症状
・ 1週間以上心身の変化が継続する場合は管理者に相談 - 生活のペースは崩さない。
- 気分転換の工夫
深呼吸、目を閉じる、瞑想、ストレッチ、散歩、体操、運動、音楽を聴く、食 事、入浴など各自にとって効果があって安全な方法を - 一人でためこまないこと
惨事ストレスのチェックシート
引用
□ 動揺した、とてもショックを受けている
□ 精神的にとても疲れている
□ 患者(被害者)の状況を自分のことのように感じている
□ 誰にも体験や気持ちを話せなかった、話しても仕方がないと思っている
□ 上司や同僚あるいは組織に対して怒り・不信感を抱いている
□ この仕事に就いたことを後悔している
□ 仕事に対するやる気をなくした、辞めようと思っている
□ 投げやりになり皮肉な考え方をしがちである
□ あの時ああすれば良かったと自分を責めてしまう
□ 自分のことは何もできない、役に⽴たないという無⼒感を抱いている
□ 何となく身体の調子が悪い