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対人関係一考:「期待を手放す」第2報

対人関係一考:「期待を手放す」第2報

対人関係での苦悩の関連で、以前、「期待を手放す」という期待しない心の構え(マインドセット)について書いたことがありました。今回は、「怒りという苦悩」を誘発する要因の続きについて書いてみようと思います。
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人と接していて、カチンとくることがない方はいないのではないでしょうか?カチンとくるのは、以前に書いたように「期待した→してくれなかった→カチンときた!」とか「自分にとって困ることをされた→怒り」とかの、どちらかの心の流れが生じての結果であることが一般的です。この対人関係での怒りの対処には、気持ちや考えを方向づけるメタ認知というもののマインドシフトが必要になってきます。

気持ちや考えを方向づけるメタ認知の変換を!

上記の前者の「期待した→してくれなかった→カチンときた!」の心の流れの裏には、「期待したことを相手はするべきである!」という自分勝手な思い込み、あるいは心の中にあるある一種のルールが存在しているのです。このルールというものは、普段、明確には意識に登ってきていないもので、意識される思考の内容を方向づけるメタ認知というものです。

「こちらが期待したことを相手はすべきである!」(すべきであるマインド)というマインドセットから、「するもしないも相手の人権(自由)」っていうマインド(して欲しいなマインド)にシフトすると、対人関係から生じる怒りストレスを和らげることができるものです。

また、後者の「自分にとって困ることをされた→怒り」という心の流れについても同様です。この場合は、「こちらの困ることを相手はすべきでない!」というマインドセットがあるのだと思われます。これも「するもしないも相手の人権(自由)」というようにマインドシフトすると、怒りは相当に和らげることができるはずです。

いずれの場合も、「すべきである」とか「すべきでない」とか、あるいは「どうしてそんなことをするのか!」などとかグリグリ考えてしまうとストレスは大きくなる一方です。考えれば考えるほど相手に対する妄想が広がって怒りが増していくだけです。

相手が何をしようがすまいが相手の行動の選択は相手の権利(自由)であり、なぜそんなことをするのかは神のみが知る領域だと自分に言い聞かせるようにしましょう。そして、相手には相手の考えや思いに従って行動する権利(自由)があり、それと同時に私には私の思いや考えに従って、言いたいことを述べたり行動する権利(自由)があるのだとも自覚して、相手に対して、して欲しいことやして欲しくないことを穏やかに伝えるようにしましょう。きっと対人関係からのストレスが和らいでいくはずです。まずは、お試しあれ^ - ^

蛇足:して欲しいなマインドとは?

「して欲しいなマインド」とは「すべきであるマインド」とは異なり、「するもしないも相手の人権(自由)」だけど、私がこうして欲しいなって思うのも私の人権(自由)である」というマインドセットです。自分の心と対話しながら、全ての対人関係で「すべきであるマインド」から「して欲しいなマインド」にマインドシフトすることを意識してみては如何でしょうか?

注意点!

犯罪的な行いをする人や凶悪な人、明らかにこちらに生理的に悪意を抱いている人、卑劣なことをしてくる人とは、上記のようなマインドセットはやめて、関わらないようにすべきなので注意しましょうね。

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