痩せると早死にする?ボケる?
痩せると早死にする?ボケる?
Tag: 今日の「へーっ」
太っていることで生活習慣病になりやすくなることから生じる健康上の不都合が多々あることが知られており、いいことはないのではないかと思っていたのですけど、必ずしもそうではないという情報があったので紹介します。
ハーバード大学の研究
要約すると、40歳以上の男性3万8000人ほどを平均21.4年間追跡調査したところ、太めの人の方が、やせている人より「死亡率が低い」「認知症になるリスクが低い」ことが判明したというのです。
詳しく見てみると、
- 体脂肪量が多い人ほど死亡率が高い
- 体脂肪量が「多い方から5分の1」に入る人の死亡率は「少ない方から5分の1」に入る人の死亡率の1.35倍ある
- 体脂肪量が21キロまでは死亡率は変わらない
- 体脂肪量が21キロ以上になると死亡率は急速に上昇
だというのです。体脂肪が多すぎるとよくないことは確かなようです。
除脂肪体重と死亡率の関連はU字型
除脂肪体重(≒筋肉量)と死亡率の関連はU字型とは、除脂肪体重が少なすぎても死亡率は高くなるけども、多すぎても死亡率が高かくなるということです。実際、心血管疾患とがんの死亡率と除脂肪体重の間にも、U字型の関係が成り立つとのことです。
低体重だと認知症になりやすい!
山梨大学の研究です。BMI25~30未満(日本の判定基準で肥満1度)だと、適正体重(BMI18.5~25未満)の人と比べて認知症の発症率が、
- 男性では0.73倍
- 女性で0.82倍
というように認知症になるリスクが減るとのこと。その一方で、低体重 (BMI18.5未満)の人は、適正体重(BMI18.5~25未満)の人に比べて認知症になるリスクは、
- 男性が1.04倍
- 女性が1.72倍
のように認知量になるリスクがちょっと高まるという結果が得られたようです。また、男性においては、「低体重かつ高脂血症である」の人は、「適正体重かつ脂質異常症がない」という人に比べて、認知症発症率は
- 4.15倍
にもなるというのです!女性においては、「低体重かつ高血圧である」人は、「適正体重かつ高血圧でない」人に比べ認知症発症率が
- 3.79倍
だったとのこと。男女とも、低体重で生活習慣病を患っていると認知症にすごくなりやすいということですね。
情報源
『ダイエットをしたら太ります。』(永田利彦著・光文社新書)