不安で生じる心身の反応と対処法
不安で生じる心身の反応と対処法
人が不安になると、その程度が大きいときには精神と同時に身体にも変化が生じています。この身体の変化が不安を増幅し、増幅された不安がまた身体反応を悪化させるという悪循環が生じるのです。この精神と身体の悪循環メカニズムを理解することで、悪循環を抑制して不安を鎮める簡単な方法を解説します。
不安の心身悪循環メカニズム
まずは何か不安が生じる切欠(トリガー)となる出来事や状況(脅威)に出くわすことで不安が生じ始めます。不安になると交感神経が興奮状態となって、生理的反応として呼吸頻度が増え過呼吸状態が生じるものです。過呼吸になると血液がアルカリ性に傾いてゆき、窒息感と窒息する不安が増幅し、さらに過呼吸が悪化するという過呼吸の悪循環が形成されてしまいます。当然、窒息感と窒息不安も増強し、窒息して死んでしまうというような破局的な考えに支配されるようになり、この状況に対する脅威度が肥大化して不安も交感神経の興奮の増強するという悪循環が生じてしまうようになるのです。
対処法
まずは10数えながら目いっぱい息を吸います。次に息を目いっぱい吸い込んだままの状態で1つ数える間呼吸を止めましょう。それから10数えながら息を吐きます。これを10回くらい行います。(10-1-10呼吸法) その後、気持ちに余裕が出てくれば4秒で息を吸い込み、1秒呼吸を止めてから、5秒かけて息を吐くという呼吸法を不安が落ち着いてくるまで続けましょう。(4-1-5呼吸法)
4-1-5呼吸法中に不安が治まってきたとき、以下のようなことを自分自身に言い聞かせましょう。(自己教示法)
- これは生理的反応であろ!
- 過呼吸になれば誰にでも生じることだ!
- 私は苦痛だが体も心もどうかなってしまうことはない!
- だから大丈夫!
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