母親の育児ストレスで子はADHD(注意欠如・多動症)になる？
2022.07.21
カテゴリ：ADHD
母親の育児ストレスで子はADHD(注意欠如・多動症)になる？
出産後1～36ヵ月間の母親の育児ストレスとその子供のADHDとの関連について、定期的に収集した自己報告を用いて調査を行った東京都医学総合研究所の研究です。
結果
以下のようなことが判明したとのことです。
- 出産後の下記の期間に育児ストレスを感じていると子供が12歳時点でADHDと診断されるリスクが増える
- 9～10ヵ月：1.42倍
- 18ヵ月：1.57倍
- 36ヵ月：1.67倍
- 1ヵ月および3～4ヵ月での育児ストレスと12歳時点での子供のADHD症状との関連は認められなかった。
以上の結果より、自己報告による育児ストレスの測定値はADHDリスクの指標として有用であるかもしれないとしています。
私見
育児ストレスによる母親側のストレスが養育に悪影響を与えて子供がADHD化するのか、子供がADHDであるから育児に困難が生じて母親の育児ストレスが強くなるのか、因果関係は分からないのじゃないかなぁ。
情報源
Self-Reported Maternal Parenting Stress From 9 m Is Longitudinally Associated With Child ADHD Symptoms at Age 12: Findings From a Population-Based Birth Cohort Study. Kaori Endo et al.,Frontiers in psychiatry. 2022;13;806669. doi: 10.3389/fpsyt.2022.806669.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyt.2022.806669/full
