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コロナとインフルの同時流行&同時感染_ウイルス干渉は新型コロナは例外?

コロナとインフルの同時流行&同時感染_ウイルス干渉は新型コロナは例外?

昨年、一昨年と、インフルエンザは全くと言っていいほど流行しませんでした。とことがこの冬、インフルエンザと新型コロナの同時流行や同時感染がしきりにマスコミで報道されています。通常は、ウイルス干渉といって、1つのウイルスに感染すると他のウイルスに感染しないとか感染しにくくなる、あるいは1つのウイルス感染症が流行すると他のウイルス感染症は同時には流行しないという大原則に、新型コロナウイルスは反するようなのです。それに関する報告があったので紹介します。長崎大学の研究です。

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コロナウイルス

要旨

論文の一部をまとめると次のようなものです。新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスは、

  • 同一の細胞には重複感染しない
  • 同一の個体もしくは同一の組織(肺など)に重複感染する
  • 重複感染すると肺炎が重症化・長期化する
  • いずれのウイルスも単独感染時と重複感染時でウイルス量に差がない

要するに、細胞レベルでのウイルス干渉は起こすものの、個体レベル、臓器レベルではウイルス干渉を起こさず、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの重複感染と同時流行は起こり得るということらしいです。なお、この研究はハムスタ―を用いたものであることを書き加えておきます。

私見

新型コロナウイルスに関してはウイルス干渉が生じにくいということらしいのですけど、そうであれば昨年も一昨年もインフルエンザが同時流行したはずです。ウイルス干渉が生じにくいというのが今の変異株に特異的な現象なら話は別すけど、そうであっても、昨年も一昨年もインフルエンザが同時流行しなかったということは、少なくともインフルエンザに対してはマスクなどの感染対策が非常に有効であったということなのでしょう。ですから、昨年、一昨年と同様、マスクに手洗い、消毒などの感染対策を徹底すれば同時流行は防げるはずです。インフルエンザのワクチンを接種しておけばさらにいいですね。気を緩めないことが一番だと思います。

情報源

Kinoshita,T et al., Co-infection of SARS-CoV-2 and influenza virus causes more severe and prolonged pneumonia in hamsters., Watanabe, K., Sakurai, Y. et al. Co-infection of SARS-CoV-2 and influenza virus causes more severe and prolonged pneumonia in hamsters., Sci Rep 11, 21259 (2021). https://doi.org/10.1038/s41598-021-00809-2.

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