dokusyo/2016-03-08
「成人のADHDに対する認知行動療法」
J.ラッセル・ラムゼイ&アンソニー・L.ロスタイン著。
なかなかADHDへの認知行動療法のプロトコルが出てきません。
が、
ケースレポートで実臨床のスピーチサンプルが書いてあるのは、大いに参考になります。
ケースレポートは、患者さんが読んでも、
これは私と一緒じゃないか!と気持ちが楽になるかもしれません。
ところで…
認知行動療法の誘導的発見の目指すところは、
(矢印の向きに注目してください!)
目指したい姿を自分で実行対処できようになること!
↑
行動変容
↑
小さな実証の積み重ね
↑
検証
↑
修正
↑
検証
↑
行動実験
↑
変容への不安や疑念の修正
↑
変容への不安や疑念の誘導的発見
(ソクラテス的質問)
(メリットデメリット分析)
(最悪の結果分析)
+
歪んだ信念の形成過程の明確化
↑
変容への不安や疑念の明確化
↑
自動思考分析
+
保証方略分析
↑
失敗の行動思考分析
↑
変容への小さな治療目的課題の確認と同意
↑
共感や信頼関係
ではないかということが、面接記録のスピーチサンプルから読み取ることができるのではないでしょうか?
全ては、
①感情⇄③
⇅---------行
②思考⇄動
(仮定やスキーマ)
の関係にあります。
協働的実証主義
↓
不快な気分が生じる場面での自動思考・保証方略の明確化
↓
その形成過程・由来の探求
+
共感・理解
↓
自動思考・保証方略の再構成
↓
変化への不安の明確化
+
共感・理解
↓
行動実験
↓
検証
↓
修正
↓
検証
↓
ささやかな成功体験
↓
繰り返し
↓
変化への勇気↑
↓
繰り返し強化
↓
信念の修正
↓
行動変容
↓
QOLの向上
これが認知行動療法の流れではないでしょうか。
この本は、悩みを持つ方より治療者向きですかねぇ(~_~;)