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dokusyo/2016-05-08

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Tag: 読書 書評

「命令幻聴の認知行動療法」

S.バーンら著。

●まずは苦痛分析!

●治療の前提
①幻声そのものには効果はない!
②幻声により生じる苦痛と厄介な行動が治療の焦点!
③よってCBTの目的は、声を消すことではなく、対処戦略を探し試し苦痛度を下げること!

●治療のターゲット行動
①服従行動
→しないと「恐ろしいこと」が生じる!という信念。
②なだめ行動
→したくないけど恐ろしいから妥協的に「誤魔化さなければ」!という信念。
③声から受ける苦痛
→聞こえるので「何もできない」!という信念。

●取り扱うべき幻聴への信念
①声は神のごとく「全能」である!
②声は「コントロール」できない!
③声に「抵抗」できない!
④声を無視すると何か「恐ろしいこと」が生じる!
⑤声は自分以外の「他者」である!
⑥声は「罰」である!

●取り扱い方
①声が正しいという理由のリストアップ→反証を吟味する
②従わなければ恐ろしいことが生じることの根拠の検討と従わなければ何が生じるか行動実験
③声が全能である根拠と反証リストアップ
④声に理由を問う
⑤声に従うこと従わないことのメリットデメリット分析
⑥声を増やす行動状況と減らす行動状況の同定
⑦気ぞらし法のリストアップ
⑧声の正体について代替的な解釈を提供→誤帰属された内的言語or自動思考
⑨幼少期からのストレス要因と関連づけることも重要→声という現象のストレス脆弱性モデルの提示

●自分で決められること
①声の言ったことに同意するか否か
②声の言ったことをするかどうか

●科学的所見
①声は聞く人が行動することをあてにしているのであって、声が聞く人に物理的に行動させることはできない!
②するかしないかは自分で選択できる!

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