ADHDの遺伝子要因解明?
2011.07.22
カテゴリ:ブログ
ADHDの遺伝子要因解明?
2006年の英国ランセット誌に掲載された報告です。
イギリスのADHD(注意欠陥多動障害)と診断された子ども366人と、ADHDではない子ども1047人の遺伝情報を比較し、コピー数多型(CNV)という遺伝子要因に明らかな違いがあることが分かったというのです。
CNVは細胞1個につき2コピーあるはずの遺伝子が、1コピーであったり、3コピーあったりする「遺伝子の数の個人差」のことです。
ADHDと関連するCNVは、第16染色体に集中していたということですが、報告者は、遺伝子要因だけでなく、まだ未解明の環境的要因も関与している可能性もあることを否定しおらず、この遺伝子要因だけがADHDの原因としているわけではありません。
しかし、遺伝子要因がさらに確定されれば、ADHDが性格とかしつけの問題からの、人間性の悪さとして誤解される現状を変える起爆剤になるかもしれません。