アルコールと認知症
アルコールと認知症
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アルコールは認知症にいい?
Neuropsychiatric Disease and Treatment誌8月18日号オンライン版掲載よりLoyola University Chicago Stritch School of Medicineの研究
1日あたりグラス1~2杯のワインやビールなどを飲むことで、アルツハイマー病になる危険が低下するという報告です。
研究では、1977年以後の140件365,000人超の研究を調査分析した結果、中等量(上記)の飲酒者では、認知症や認知機能障害となる可能性が、23%程度低いことがわかりました。
グラス1杯のワインが、冠動脈疾患や心血管障害の発症を減少させることが、一般的に認められているとのことですが、中等量のアルコール摂取は同等の効果を脳に与えることが、示唆されたとしています。
ワインからは、ビールや蒸留酒より多くの有用な効果があるとの研究もありますが、対象となった研究の大半で、アルコールの種類別に研究がなされておらず、ワインの優位性ははっきりしませんでした。
注意を要するのは、中等量のアルコールとは、男性でグラス2杯、女性でグラス1杯までをさし、1日3~5杯の大量飲酒では、認知症発症リスクは高まったということです。
少量のアルコール摂取が、脳細胞に重篤なストレスを与える要因にさらされることに先行して、脳細胞を保護するように働く軽度のストレスが適度の飲酒により加えられることが、今回の結果のメカニズムである可能性を示唆しています。
また、中等量の飲酒により、脳への血流が改善されて脳代謝が活性化することの有益性の要因であるとも考察しています。
ワインは海馬の機能を改善するとの研究もあり、適度の飲酒、とくにワインを楽しむことは、認知機能や記憶に望ましい影響を与える可能性が増したといえるでしょう。
飲酒はワインで、グラス2杯まで!あなたはどうする?