新型うつ病は治療するべきものか?
新型うつ病は治療するべきものか?
Tag: 新型うつ病
そのような議論があります。わたしは治療すべきであると考えていますが…
新型うつ病とは、古典的うつ病と違い、「頑張れない」うつ病と言いかえられるかもしれません。
適応障害型うつ病とか未熟型うつ病と呼ばれることもあります。
好きなことをするときは元気で、葛藤関連状況に直面すると、中等度以上のウツ状態になります。
しかし、狡猾に意図的に不調を演じるような「頑張らない」怠惰とは異なり、実際にストレスに対する脆弱性があります。
葛藤状況下では、本当にウツ状態を呈します。
このような新型うつ病を、治療すべきか否かについて、医師の間で大きく意見が別れています。
怠惰と見なして治療しない医師、病気として治療する医師、そして治療はするけれど普通のうつ病と同じようには対応はしないという医師が、それぞれ、おおよそ1/3ずつという割合でいるようです。
わたしは、基本的には治療すべきであると考えています。
治療する一番の理由は、単なる怠惰で自殺することはありませんが、新型うつ病では自殺する可能性があるからです。
また、発症構造として不適応反応を生じて精神消耗状態となっていますので、間欠的に病的症状を生じていることは間違いのない事実です。
しかし、通常の適応障害と違い、不適応を起こした原因に、医師や家族が共感しにくいのです。
この、発病要因への共感のし難さが、新型うつ病を治療すべきか否かという議論を生じさせている大きな要因となっているような気がします。
みなさんは、どう思われますか?