つぶやき一行/2021-06-12
Tag: 今日の「へーっ」
何だこりゃ!ペットのDNAを植物に移植?
今は亡きペットのDNAを植物に移植して飼い主に育ててもらおうとするプロジェクト「Yuishu」というものがあるというのです!
まだ行われていないのですけど、そのサービスプロジェクトの研究資金をクラウドファンディングで集める試みが始まっているというのです。これを発案している「Grief care Tech株式会社」のホームページには、次のようなサービスが列挙してあるものの、すべて「coming soon」ばかりで何も始まっていないようですね。
- DNA4X(ペットのDNAを保管するだけ!Yuishu稼働後に立ち上げ)
- iYueni(ペットのDNAを含ませた何らかの製品を作って届ける?)
- Templants(お寺にペットのDNAを移植{?}した空間を作って、そこで癒されることを目指す?Yuishu稼働後に立ち上げ)
- Yuishu(ペットのDNAを移植した植物を作って届ける:ここで取り上げたものですね)
ペットロスの緩和を目的に、今は亡きペットのDNAを植物に移植して飼い主に届けるサービスが「Yuishu」とのことです。しかし、ペットのDNAを植物のDNAに移植したとしてもペットの特徴が植物に表れるわけではないのでスピリチュアルな効果を狙ったサービスということかな。
でも、どうやって植物に自分のペットのDNA情報がはいっていると確認できるのでしょうか?相手を信じるしかないということですね。ペットを愛する人は疑うことなどない?
「Grief care Tech株式会社」とは?
企業情報約500万件を掲載し、取引先の信用調査にも利用できるという「全国法人データバンク」で検索してみたところ、法人番号が指定されたのが2020年09月01日、現時点で1年も経過していない新しい会社のようです。住所は東京都品川区西五反田5丁目26番3号スマータス不動前409となっていますが、ここはGoogleのストリートビューで見ると住居用のマンションのようでありオフィスビルではないようですね。
資本金はホームページでは400万円ですが、経済産業省のgBizINFOには情報の記載がなく、特許や届け出・認定情報、補助金交付状況も0件です。また、資本金が400万円なら、研究ラボもDNA抽出のための機器も所有していないといえますね。実際、クラウドファンディングのページで確認すると、集めた資金の使用内容として、
- ラボ利用料 : 30万円×24ヶ月
- 植物インキュベータ : 170万円 (中古)
- 試薬 : 30万円
- ラボ人件費 : 15万円×2人×24ヶ月
などが計上されており、研究も開発これからということですね。ちょっと心配になってきましたが、この辺、正直に公開しているところは好印象ですね。
私ならどうする?
ここでまず、クラウドファンディングで提供されているサービスと商品を見てみましょう。
以下は、2021年6月12日現在の情報です。
- ペットのDNA保管事業「DNA4X」を50%割引きで利用できるクーポン(ペットのDNAを抽出し保管)支援者:1人-お届け予定:2021年09月:5,000円
- ペットの写真入りミニマムウォレト(「ボルセリア ミュー」のキャリア豊富な女性デザイナーが手作り)支援者:0人お-届け予定:2021年12月:10,000円
- オンライン交流会への参加招待(ペットロスなど同じ悩みや体験をお持ちの方々同士がオンライン上で支え合える場をご提供)支援者:1人-お届け予定:2021年09月:10,000円
- ペットの毛を混ぜて作る羊毛メモリーフラワー製作キット(自分でペットの毛を花びらの一部に織り込み羊毛フェルトの花「メモリーフラワー」を作る製作キット)支援者:1人-お届け予定:2021年09月:10,000円
- クリスタルアートリウム(美しいきらめきを放つクリスタルアートリウムの中に植物が浮かぶオブジェ)支援者:3人-お届け予定:2021年12月:15,000円残り
- DNA溶液入りチューブ内包・クリスタルアートリウム(ペットのDNA溶液入りチューブを花とビーズと共に浮かべたもの)支援者:1人-お届け予定:2021年12月:20,000円
- この会社の専属モデル起用(プロカメラマンが出張撮影-関東限定-)支援者:1人-お届け予定:2021年09月:70,000円
- 青木良太作・KOTSUTSUBO<骨壺>支援者:0人-お届け予定:2021年12月:100,000円
- ペットとの思い出を動画制作(パラパラ漫画)支援者:0人-お届け予定:2021年12月:200,000円
- 青木良太作・KOTSUTSUBO<骨壺>支援者:0人-お届け予定:2021年12月:200,000円
のようになっています。
私ならどうする?結論
DNA関連サービスは魅力を感じません。形の分からないDNAを身近に置くより遺髪(毛)を置いておいた方が心が休まると思います。かつて倫理的に問題のある心理実験が行われたことがありました。有名なハーローのお猿さんの実験です。お猿(アカゲザル)の赤ちゃんに、「オッパイはの出る針金むき出しの母人形」と「オッパイは出ない柔らかいフェルトでできた母人形」を用意してオリに入れたところ、「オッパイはの出る針金むき出しの母人形」にはお腹がすいた時だけ近づくものの、普段は「オッパイは出ない柔らかいフェルトでできた母人形」に寄り添っているという結果が得られました。
つまり、DNAがたとえ入っていたとしてもい、柔らかい毛を見たり触っている方が、おそらく心は穏やかになると思うのです。もし私にがここで上げたクラウドファンディングに応援するとしたら、選ぶのはペットの毛を混ぜて作る羊毛メモリーフラワー製作キット(10,000円)でしょうね。支援するというよりは、このクラウドファンディングが誠意あるものか検証したいという思いからのことです。ゆっくりと支援してみるかどうか考えてみたいと思っています。出資した場合は、経過報告するつもりです^ - ^