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つぶやき一行/2021-07-26

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更年期障害

男性更年期障害の原因は男性ホルモンではない?

男性更年期障害の主たる原因は男性ホルモン値の低下であると考えられていますけど、その考えに異を唱える医師の意見を紹介します。要は、男性更年期障害になるから男性ホルモンが低下するというのです。

その医師とは石蔵文信さんです。「夫源病」という言葉を提唱した医師として有名ですね。ここでは私見を交えて紹介しています。

石蔵医師の考え

男性ホルモンの分泌量低下は男性更年期障害の原因ではなく1つの症状だと言うのです。その根拠は以下の如くです。

  • 男性ホルモン補充療法の有効率は70%前後(種々の研究報告より)
  • 薬物療法とカウンセリングなどで80~90%が完治or改善(石蔵医師の臨床経験より)
  • 症状が改善すると下がっていた男性ホルモンの値も多くの人で改善する(石蔵医師の臨床経験より)
  • 男性ホルモンの値は性機能障害やうつ症状との関係が認められない(石蔵医師の臨床経験より)

これらのことから、男性更年期障害の主たる原因は精神的なストレスであるとしています。

症状と男性ホルモン低下の発生メカニズム

以下は、石蔵医師の考えをわたしがモディファイしたものです。

許容限界を超えるストレスにさらされる

脳(扁桃体や前頭前野)機能の不全状態

ホルモンや自律神経を調整する視床下部の機能低下

疲労感、頭痛、肩こり、腰痛、胃痛、便秘、めまい、イライラ、憂うつ感などの発生

男性ホルモンの分泌が減少

薬物療法や認知行動療法などの治療

脳(扁桃体や前頭前野)機能の不全状態

ホルモンや自律神経を調整する視床下部の機能が回復

自分に関与する脳機能の回復

自律神経の機能不全が回復

抑うつ症状や自律神経失調症状が改善

男性ホルモンの値も改善

以上のようなメカニズムで男性更年期障害の症状や男性ホルモンの値が良くなるようなのです。

しかし、こういった考えは実証的研究により導き出された論理ではないので、あくまでも仮説の域を出ないものと考えてくださいね。

余録:男性ホルモンについて

男性ホルモンといってもいくつかの種類がありますけど、単に男性ホルモンと言うときは男性ホルモンの95%ほどを占めるテストステロンというもののことを言っていると考えていいでしょうか。

男性ホルモンの役割

男性ホルモンは勇気や大胆さ、挑戦心、冒険心、活力、好奇心、不安や恐怖を克服するチカラなどの源です。当然、男女ともに性欲の源でもあります。

*独白

性衝動という意味で使われていたリビドーという言葉を、精神分析の創始者と言われているフロイトが精神的本能エネルギーとの意味でリビドーという用語をしたのは有名ですけど、性欲は自分のDNAを後世に残して子孫が繁栄するために必要な本能エネルギーであることには同意できます。と言うことは男性ホルモンはリビドーの源でもあるのかな?

男性ホルモン補充療法の副作用

前立腺がんや前立腺肥大症、睡眠時無呼吸症候群、心不全、多血症(赤血球が増えて脳梗塞など血栓による病気を起こしやすくなる)などになるリスクが高くなります。

また、石蔵医師によれば怒りっぽくなるなど攻撃性が増して興奮しやすくなる精神面の変調が生じる可能性があることが問題であるとしています。

情報源

興味のある方は『日刊SPA!』のサイトでご確認ください。

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