つぶやき一行/2021-09-07
Tag: 今日の「へーっ」
ペットは子どもの心に悪影響する?
ペットが悪影響を与えるのではなく、ペットの死が子どもの心に将来的に悪影響を与えるという報告があったので紹介します。
ペットの死は、ペットロスや最悪の場合はうつ病を発症することにもなりかねず、人の心に大きな影響を及ぼすものです。このペットの死が子どもの心に及ぼす影響を調査した報告があったので紹介します。マサチューセッツ総合病院(米国)の研究です。
調査した子どもの数は合計で6,260人にも及びました。これらの子どもを「ペットを飼ったことがない」グループと「ペットを飼ったことがある+そのペットの死を経験したことがない」グループ、そして、「ペットを飼ったことがある+そのペットの死を経験した」グループの3群に分け、その後の精神症状について比較したそうです。
ペットの死が子どもの心に及ぼす悪影響
次のような結果が得られました。
- ペットの死を経験した子どもは精神症状を発症しやすい
- ペットの死は男児の方がより影響が大きい可能性がある
- ペットの死を経験したに年齢や回数、最近であるか否かは関連が見られなかった
ペットを飼わない方がいいのか?
ペットを飼うことのポジティブな効用は数多く報告されています。今回の報告だけでペットを飼わない方がいいと結論するのは早計です。わたしはペット、特にワンコがもたらす無償の愛のポジティブな影響は、ペットの死が与えるネガティブな影響よりも長期的には遥かに大きいと信じています。
ペットへの愛情が大きければ大きいほど、ペットの死が与える衝撃は大きいでしょう。それでも、ペットを飼うことの良い影響は大きいものです。ペットの死から、生あるものには必ず終わりああって、それ故に、生きている今を大切にする必要があるのだということを学ぶことができるからです。そしてペットの死後には、今、接している人たちや他のペットとの関係を大切にしていくマインドを形作ることができるようになるのです。
今を大切にしていけるなら、人は何気ない幸福感を直ぐに感じることができるようになりますから^ - ^
情報源
Katherine M. et al, The mental health effects of pet death during childhood: is it better to have loved and lost than never to have loved at all?, European Child & Adolescent Psychiatry (2020), https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32910227/