つぶやき一行/2021-09-29
Tag: 今日の「へーっ」
エビリファイで衝動的な問題行動が発生する?
ちょっと古いですけど、米国食品医薬品局(FDA)は2016年にアリピプラゾール(商品名エビリファイなど)の衝動リスクについての警告を追加しています。エビリファイによる衝動的な問題行動とはどのようなものなのでしょうか?
エビリファイにおる衝動的な問題行動
それは、「賭博」「過食」「買い物(浪費)」「性行為」への衝動を抑制できないという強迫的な問題行動です。衝動制御障害と呼ばれています。この副作用は、どの疾患に使用したかに関わらず、アリピプラゾールを服用中の誰にでも起こりうるというとのこと。この副作用は、アリピプラゾールが承認された2002年11月以降、2016年までに184例格にされており、病的賭博が164例と最も多いようです。アリピプラゾールの服用前にはこのような状態は認められず、さらに、アリピプラゾールを中止するか減量することで数日~数週間で問題行動はなくなったといいます。
私見
処方数に対してこの問題行動の発生率は稀といえるレベルですが注意が必要ですね。自験例としては「過食による体重増加」が一番多いように思われます。ただし、FDAが警告するような強迫的過食ではありませんけど。強迫的な性衝動の抑制障害については日本人は面接で報告しないのかもしれません。買い物依存や病的賭博についてもアリピプラゾ-ルで発生した経験はないので、日本人の場合は過食に注意喚起することが一番必要なようです。