つぶやき一行/2021-10-01
Tag: 今日の「へーっ」
太ると幸福感まで低下する?
太ると幸福感が弱まって、うつ病にさえなってしまうリスクが増えるという研究報告があったので紹介します。14万人を超える人を対象として調査したエクセター大学(英国)の研究です。
肥満(BMIが高い)は2型糖尿病や高血圧、脂質異常症などになるリスクが高まります。それとは別に、肥満は社会的不名誉などといった心理社会的にネガティブな側面もあるのです。そこで、うつ病・不安・幸福感に影響を与えるのは、2型糖尿病や高血圧、心血管疾患などの身体的な要因であるのか、肥満による社会的不名誉などの心理社会的要因であるのかを明らかにするために調査が行われました。
結果
肥満や過体重は
- 「うつ病」を引き起こすリスクがある
- 「幸福感」を低下させるリスクがある
研究グループの結論
うつ病になった人や幸福感が低下した人で、肥満や過体重となっていても代謝的に健康で2型糖尿病や高血圧などのリスクが低い人もいれば代謝的に不健康な人もいます。しかし、これらケース間に遺伝的変異に殆ど差がなかったことから、身体的要因と心理社会的要因の両方が「うつ病」の発生リスクの上昇に関与していると結論しました。
私見
肥満や過体重の身体的要因がどうしてうつ病に関係するのかよくわかりませんでしたが、肥満による炎症状態などが関係するのかも知れません。よく分かりません。 しかし、肥満や過体重があると結果として「うつ病」になるリスクや「幸福感」が低下するリスクが高まることは確かなようですね。
情報源
- University of Exeter Research and Innovation(https://www.exeter.ac.uk/research/news/articles/highbmicausesdepressionan.html)
- Francesco Casanova et al, Higher adiposity and mental health:Causal inference using Mendelian randomisation.,Human Molecular Genetics,2021; DOI: 10.1093/hmg/ddab204