つぶやき一行/2021-10-17
Tag: 今日の「へーっ」
日照時間が減ると自殺したくなる?
躁うつ病では、過去の研究から睡眠リズムが乱れると自殺率が増えることが分かっています。また、冬と夏の日照量の差が大きいと自殺する行動を行うことがあったことが増える傾向のあることが示唆されていますが、今回紹介する研究で「冬と夏の日照量の差が大きいと自殺の試み(自殺企図)が増える」ことが確認されました。ドレスデン工科大学(ドイツ)の研究です。
調査対象
- さまざまな緯度の40ヵ国
- 双極I型障害患者4,876例
- 日照量(太陽からの光エネルギーが地表に当たる量)は64ヵ国479地点より収集
結果
- 「冬の平均日照量÷夏の平均日照量」が大きい地域ほど自殺企図歴が少ない
つまり冬の日照量が夏の日照量に比べて少なくなる割合が小さいほど自殺企図が少ないということです。 - 自殺企図リスクの増加に関連する他の因子
- アルコール乱用歴あり
- 薬物乱用歴あり
- 女性である
- 若年出生であること
情報源
Michael Bauere at al, Variations in seasonal solar insolation are associated with a history of suicide attempts in bipolar I disorder., International journal of bipolar disorders. 2021 Sep 01;9(1);26. doi: 10.1186/s40345-021-00231-7.