つぶやき一行/2022-10-28
Tag: 今日の「へーっ」
難治性うつ病に磁気を使った新たな治療法!
治りにくいうつ病の治療としてrTMS(反復経頭蓋磁気刺激)という治療法があります。福岡県でも、聖ルチア病院(久留米市)が保険診療でrTMSを行っているのですけど、1回の治療時間が約50分もかかってしまいます。ところが、同じ時期刺激でも約4分の治療ですむというTBS(シータバースト刺激)という方法でも同様の効果があるという報告があったので紹介します。比較的高齢(60歳以上)の治りにくかったうつ病の人を治療したトロント大学(カナダ)の研究です。
結果
- rTMS群では1~10Hz37.5分、施行
- TBS群では50Hz3分9秒、施行
- rTMSはTBSに劣ることはなかった
- 有効率・寛解率ともにrTMSに対しTBSは劣ることはなかった
- その他の全ての副次評価項目でもTBSに劣ることはなかった
有害事象など
- 脱落率に差はなかった
- 頭痛(rTMS群56.3%・TBS群54.1%:以下同様)
- めまい(19.5%・21.2%)
- 不安と興奮(8.0%・9.4%)
- 悪心(6.9%・8.2%)
などの発現率は両群で統計学的に同等であったが、疼痛スコアはTBS群で高かった。
情報源
JAMA Psychiatry(2022年9月21日オンライン版)
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