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New独善的推薦図書

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『タタール人の砂漠』は、1940年に発表されたイタリアの作家ディーノ・ブッツァーティの代表作で、主人公のジョヴァンニ・ドローゴは、若い将校として国境の砦に赴任し、タタール人の襲来を待ち続けるうちに、人生の大半をそこで過ごし、物語の終わり、ついにタタール人が現れるものの、ジョヴァンニは病に倒れて砦を去ることになります。そして、その途中で息を引き取るという物語です。

この小説の結末について、虚しいと言えるか、それとも、すべきことは成し得た人生であると考えるかは、読者の解釈によって異なると思います。私の個人的な意見としては、ジョヴァンニの人生は必ずしも虚しいと言言い切れるものではないのではないかと思うのです。

確かに、彼は自分の夢や希望を実現するために何も行動しませんでした。彼は、砦に残ることによって、自分が英雄になるという幻想を抱き続けましたが、それは現実とはかけ離れたものでした。彼は、砦から去るチャンスが何度もあったにもかかわらず、それを逃し、砦での生活に慣れてしまい、自分の可能性や選択肢を狭めてしまいました。彼は、自分の人生に意味や価値を見出すことができなかったのです。

もちろん、ジョヴァンニの人生には、砦での友情や忠誠、勇気や誇りといった価値あるものもありました。彼は、自分の仕事に誠実に取り組み、仲間や上官との信頼関係を築きました。彼は、自分の任務に責任を持ち、国のために戦う覚悟をしました。彼は、自分の運命に抗わず、静かに受け入れました。これらのことは、ドローゴの人生に光を与えたと言えるでしょう。

とは言うものの、それらのことは、ジョヴァンニが自分で選んだものではなく、与えられたものです。ジョヴァンニは、自分の人生を自分で切り開くことができなかったのですね。彼は、自分の人生に主体性や創造性を持つことができなかったのです。彼は、自分の人生に満足することができなかったかも知れません。

しかしながら、自らの選択でやり遂げたものではなかったにせよ、身体の限界まで任務を全うしたことへの忠誠と達成への充足感は、何か言葉に表せない価値や人生を意味づける何かがあるのではないでしょうか?

私は、ジョヴァンニの人生は、人生とは何かというテーマについて考えさせられる作品だと思います。人生は、有限で、老いとともに色々な可能性を失っていくもので、短く、たいていの人は何かを成し遂げることさえできずに終幕を迎えるものでしょう。しかし、人生は、自分の夢や希望を追い求めるというステップを踏むことで、意味や価値を見出すことができるとも言えるのではないでしょうか?人生は、自分の選択や行動によって、可能性や選択肢を広げることができるとも言えます。人生は、自分の意思によって選択した人生に満足することで、幸せになることができるとも言えます。成功するとかしないとかに拘らずです。

ジョヴァンニは、自分の人生にどのように向き合ったのでしょうか。彼は、自分の人生に何を求めたのでしょうか。彼は、自分の人生に何を感じたのでしょうか。私は、ジョヴァンニの人生を虚しいと感じましたが、一方で与えられた使命を全うするという自らの信念に忠実であったという意味で、ある種の充足感も感じていいのではないかと思うのです。これは恐らく日本人でなければ理解できない感覚かも知れません。武士道にも通じるものもある?あなたはどう感じましたか。あなたは、ジョヴァンニの人生から何を学ぶでしょうか?あなたは、自分の人生に何を求めていますか?あなたは、自分の人生に何を感じていますか?一度、読んでみてください。

『タタール人の砂漠』へのAmazonリンク

情報源

(1) 『タタール人の砂漠』あらすじ・感想ー読むとしばらく .... https://moriishi.com/entry/the-desert-of-the-tartars/.
(2) 【小説】ブッツァーティ『タタール人の砂漠』感想 - やおら日記. https://yaora-diary.com/entry/2023/04/23/180000.
(3) 主人公ドローゴは当初嫌々で勤務した砦。何の意味も無いと .... https://annahonkonnahon.kyuryokeisan.com/311.tatarujinnosabaku.html.
(4) 【書評】『タタール人の砂漠』を読む。虚しく流れていく人生 .... https://note.com/rossy_style/n/nd301a6bdb336.
(5) タタール人の砂漠の通販/ディーノ・ブッツァーティ/脇 功 ... - honto. https://honto.jp/netstore/pd-book_00833560.html.

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