つぶやき一行/2021-05-28
Tag: 今日の「へーっ」
夜食が翌日の仕事の質を低下させる?
ノースカロライナ州立大学(米国)のS.ChoらがJournal of Applied Psychology(2021年3月25日)に報告した調査結果は、夜食を食べると翌日の仕事の質に悪影響を与えるというものだったとか。
この研究で、参加者は主観的に前日夜の食事の量や食事の内容、つまり食べ過ぎたとかジャンクフードが多かったときに「不健康な食事をした」と判定してもらうという評価方法を取りました。
この前夜の食事の本人評価と翌日の体調や仕事の能率、気分などとの関係を調べたところ、不健康な食事をした次の朝は、頭痛・腹痛・下痢など体調不良になることだけではなく、罪悪感などネガティブな感情が生じやすく、仕事の質も低下(他人の仕事を手伝うとか業務を中断してどこかに行くなどが増える)させることが分かりました。さらに、このような悪影響は午後になっても持続することも示されたのです。
ネガティブになりにくい人は仕事の質が落ちにくい
この研究で明らかになったことがもう1つありました。それは、メンタルが安定しストレスを上手く処理できている人は、不健康な食事による仕事の質の低下がより少ないということでした。これは、食べ過ぎによる睡眠の質の低下や消化不良などだけが翌日の仕事の質を低下させる要因ではない、という可能性を示す結果でもあります。
私見
この研究は対象者の主観的評価を元にしており客観性に問題があるかもしれません。しかし、主観的に不健康な食事をしたと感じることで、罪悪感や後悔、自分は意志の弱いダメな奴だなんてネガティブに考えることが気分の低下を引き起こし、翌日の仕事への意欲や集中力を低下させて仕事の質を悪化させるのかもしれませんね。
参考文献
Cho, S., & Kim, S. (2021). Does a healthy lifestyle matter? A daily diary study of unhealthy eating at home and behavioral outcomes at work. Journal of Applied Psychology. Advance online publication. https://doi.org/10.1037/apl0000890