つぶやき一行/2021-09-10
Tag: 今日の「へーっ」
ビックマック・インデックスとは?
おなじみマクドナルドのビッグマックですけど、このビッグマックの値段が各国の購買力を比較する目印(インデックス)になるというのです。どういうことでしょうか?ビックマック・インデックスhは、1986年に経済誌「エコノミスト」が考案した購買力(各国の通貨がどれくらいの物やサービスを購入できるかという能力)を表すとされています。ここでは、その計算方法などを解説しています。
世界中で販売されているビッグマックは、大きさや味は同じ規格同一品質だそうです。それなのに各国で為替レートに一致するようなお値段にはなっていません。たとえば、2021年9月某日現在で、米国で約623円のビッグマックが日本では390円ですけど、ロシアでは約254円と日本の約65%、スイスでは約778円と日本の約2倍などとなっています。このビッグマックの値段の比較をインデックス化して各国の経済状況や為替レートの適切性などを比較しやすくしたものがビッグマック・インデックスです。その具体的な計算方法は以下の通りとなっています。
ビッグマック・インデックスの計算方法
ビッグマック・インデックスは「ドルに対する各国通貨の適正な為替レート」を表すとされていますけど、その計算方法はどのようにするのでしょうか?以下に計算方法を示します。
- 「その国のビッグマックのその国の通貨による値段(日本なら円)」÷「米国のビッグマックの値段(ドル)」=(A)
- これがドルに対する円の適正な為替レートになる
- 「(A)の値」÷「為替レート」×100-100=ビックマック・インデックス
- その国の通貨が過大評価されているか過小評価されているかの指標
実際に日本のビッグマック・インデックスを計算すると、
- 「日本のビッグマックの値段(390円)」÷「米国のビッグマックの値段(5.66ドル)=68.90
- これがドルに対する円の適正な為替レート
- 「68.90÷110.19(為替レート[円])×100-100=約-37.5%
- これが日本のビックマック・インデックス
ビッグマック・インデックスがマイナス37.5%ということは、円はドルに対して37.5%ほど過少評価されているということを表しています。
ビッグマック・インデックスの意味
ビッグマック・インデックスには、次のような意味合いが含まれています。
- その国の通貨が過大評価されているか過小評価されているかの指標
- その国の長期の為替レートの変動の方向性を予測する指標
日本の通貨はビッグマック・インデックスからみれば37.5%ほど過小評価されているので円安になっているということです。また、同じビッグマックは世界中どこでも同規格同品質で作られており、世界中どこでも同じ価格で買えるはずですので、同じ価格で買えるような方向に為替レートが動くのが経済原則です。購買力があるのに為替レートが低くなっている(円安)のなら、為替レートは将来的には購買力に合致するようなレートに推移する(円高へ)と考えられるということですね。
独言
同じビッグマックを米国では623円出しても買うのに日本では390円でしか同じようには買えないという日本の購買力の評価は、日本の購買力が過小評価のじゃないかと思うのですが・・・でもやっぱり、ビッグマックが600円もしたら買わないよなぁ~。