最新医学の情報乱れ読み/2012-02-10
Top / 最新医学の情報乱れ読み / 2012-02-10
パキシルの社会不安障害に対する作用機序
- 最終的な結論は出ていないが、脳画像を用いた研究から、 扁桃体が社会不安障害の発症に関与している可能性が示唆。
- 社会不安障害患者では、恐怖・不安を惹起する刺激や課題遂行により扁桃体が過剰に活性化される。
- 社会不安障害患者の扁桃体においてセロトニン神経系の機能低下の可能性も示唆。
- 社会不安障害患者の扁桃体では、5-HT1A受容体結合能低下が観察されている。
- 健常人にトリプトファン欠乏食を負荷してセロトニン低下状態にした場合、恐れの感受性の高い人ほど恐怖表情に対する扁桃体活性化レベルが高くなる。
- SSRIにより扁桃体活性化が抑制される。
- 社会不安障害患者において、不安を惹起する課題により引き起こされた扁桃体を含む脳部位の血流増加がSSRI(citalopram)治療により軽減された。
- 以上の結果などから、SSRIはセロトニン神経系の機能低下を是正し扁桃体の活性化を抑制することにより臨床効果を示す可能性が示唆。
: