最新医学の情報乱れ読み/2012-03-26
Tag: 神経新生
加齢に関連した神経新生に関与する全身性因子
- A Systemic Factor Linked to Age-Related Neurogenesis: An Animal Study
脳室下帯および海馬の歯状回における血管を取り巻く2つの領域では、神経新生が起きている。
高齢マウスと若齢(成熟初期)マウスの血液系を結合し(パラビオーシス)、若齢―若齢、高齢―高齢、若齢―高齢マウスのパラビオーシスにおいて研究。
神経新生、恐怖条件付け学習、記憶能力を比較。
若齢―高齢マウス間ではパラビオーシスの実施後、若齢マウスの脳における神経新生が高齢マウスに類似した反応。
高齢マウスの脳は若齢マウスにより似た状態が発生。
学習課題達成度の変化には脳の解剖学的な変化との類似性が確認。
若齢―若齢、高齢―高齢マウスのパラビオーシスでは脳および学習能力がパラビオーシス実施前と変わらなかった。
ヒト(成人)では20~90歳へと年齢上昇に伴い血液中および脳脊髄液中のレベルが上昇する因子として、CCL11(エオタキシン-1)が特定。
若齢マウスの血液中あるいは脳内にエオタキシン-1を注入すると神経新生が、高齢マウスと同様な状態になった。
これらの変化は抗エオタキシン抗体で阻止された。
Villeda SA et al. The ageing systemic milieu negatively regulates neurogenesis and cognitive function.Nature 2011 Sep; 477:90.
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