FrontPage/2024-02-05
Tag: 医療情報
歩くと寿命が伸びる！
南デンマーク大学のBorja del Pozo Cruz氏は「1日1万歩の歩行で効果が最大となるが、それ以下でもメリットがある」としているといいます。また、京都大学の研究でも週2回8000歩の歩行が健康を増進するとしているので紹介します。
「JAMA Internal Medicine」に9月12日掲載された研究によれば、
- 1日最大1万歩までは2,000歩多いごとに、がんや心血管疾患などによる死亡リスクが8～11％の割合で低下する
- 参加者の年齢が40～79歳で1日1万歩でメリットが最大化する
- そこまで多い歩数を歩けない人でも、歩くことによりメリットを得られる
- 1日2,000歩多いごとに、全死亡リスクは8％、心血管死は10％、がん死は11％少ない結果が示された。
- 歩行速度が関連し、「1分間に約80歩」という早歩きをしていた人の死亡リスクがより低かった。
ということです。
京都大学の研究
以下のことが示されました
- 全死亡リスクと心血管疾患の死亡リスクが、1週間に8,000歩以上歩く日数が多い人ほど低い
- 死亡リスクの低下率は初めの数日で大きい
- 週に1日または2日でも8,000歩以上歩いている人は、週に3日以上定期的に歩行している人とほぼ同等の死亡リスク減少を認めた
カリフォルニア大学の研究
米国の国民健康栄養調査データを用いて、1週間に8,000歩以上歩く日数が0日、1～2日、3～7日であった場合の死亡リスクを検討しました。その結果、週に一度も8,000歩/日以上歩いていない人に比べて、全死亡率が
- 週に1～2日歩いている人は14.9%
- 3日以上ある人いる人は16.5%
低かったとも報告されています。
私見
これらの結果から、週に1～2日程度でも8000歩以上歩くことが健康に十分良い影響をもたらす可能性が示されたということですね。運動する時間を確保できない人や、仕事の都合で定期的に運動することが難しい人でも、週に1〜2日間だけでもウォーキングする習慣を取り入れることで健康リスクを低減できる可能性があります。現代社会の働く世代や高齢者は、週に1日でも8000歩ほどウォーキングすることをお勧め致します。
情報源
(1) 1週間の歩行パターンと死亡リスクの関連を明らかに-週2回 .... https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2023-03-30.
(2) 1日8,000歩以上、週1～2日でも死亡リスク低下｜けんぽだより .... http://www.kanto-kenpo.or.jp/webmagazine/2023/05/23/risk/index.html.
(3) 日本健康運動研究所-週2回の「しっかり歩き」だけで健康増進 .... https://jhei.net/news/2023/000867.html.
(4) 京都大学ら、週1～2日のウォーキングが死亡リスクを下げる .... https://news.mynavi.jp/article/20230404-2644379/.
(5) 1週間の歩行パターンと死亡リスクの関連を明らかに -週2回 .... https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2023-03/2303_Inoue-2c7b90e67b6a569882ff3d74218663ec.pdf.
(6) undefined. https://doi.org/10.1001/jamanetworkopen.2023.5174.
(7) undefined. http://hdl.handle.net/2433/281527.
(8) Disease Incidence and Mortality and All-Cause Mortality
Borja del Pozo Cruz, PhD1; Matthew N. Ahmadi, PhD2; I-Min Lee, MBBS, ScD3,4; et al, JAMA Intern Med. 2022;182(11):1139-1148. doi:10.1001/jamainternmed.2022.4000.
