FrontPage/2024-02-08
Tag: 医療情報
黒砂糖でガンが予防できる?
鹿児島大学の宮本楓氏らは黒砂糖の健康効果に関する非常に興味深い研究を行なっているようです。この研究は、奄美群島の住民を対象に「黒砂糖の摂取」と「がん発症リスク」の関連につい調査したのもです。
研究の結果は以下の如くです。
1. がん全体と胃がん:黒砂糖を「中摂取群(週1~6回)」および「高摂取群(1日1回以上)」で摂取している人々は、「低摂取群(週1回未満」)に比べて、
- がん全体と胃がんの発症リスクが低い
- HRの低下傾向がある
などの事実が観察されました。
2. 乳がん:女性においても、黒砂糖の「中摂取群」と「高摂取群」は「低摂取群」に比べて
- 乳がんの発症リスクが低い
ことが示されました。
3. 肺がんについては、非喫煙者および元喫煙者に限定してみると、黒砂糖の「中摂取群」と「高摂取群」は「低摂取群」に比べて
- 肺がんの発症リスクも低下傾向
があることがわかりました
4. 全死亡、がん死亡、心血管疾患死亡におけるHRの低下は明確ではありませんでした。
この研究は、黒砂糖の健康効果について新たな示唆をもたらしており、奄美群島の住民の食生活と長寿に関連する興味深い知見と言えるでしょう。ただし、さらなる研究が必要であり、黒砂糖の摂取量と健康リスクの関連性をより詳細に解明するために、今後の研究が期待されるとのことです。
情報源
Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition 論文 (英語):https://apjcn.nhri.org.tw/server/APJCN/32/4/826.pdf
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