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最新医学の情報乱れ読み/2013-03-17

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睡眠不足で不安・抑うつが強まる神経基盤を解明

要約:
1)ウィークデイに相当するわずか 5 日間の睡眠不足により、ネガティブな情動刺激(他人の恐怖表情)に対する左扁桃体の活動が亢進する。

2)ネガティブな刺激に対する扁桃体の過剰反応は、左扁桃体-腹側前帯状皮質間の機能的結合が減弱していることに由来していた。

3)睡眠不足が強いほど左扁桃体-腹側前帯状皮質間の機能的結合はより減弱し、機能的結合が弱くなるほど不安・抑うつ傾向がより強まった。

国立精神・神経医療研究センター・三島和夫部らの研究。

睡眠不足が不安感や混乱、抑うつなど情動的不 安定を引き起こすことも明らかになりつつある。

14 名の健康成人男性に 5 日間の充足睡眠セッション (平均睡眠時間:8 時間 5 分)およ び 5 日間の睡眠不足セッション(同 4 時間 36 分)の両方に参加してもらい、睡眠不足が睡眠構造、不安 や抑うつの強さ、さまざまな感情を表す表情写真を見た際の脳活動(機能的 MRI で測定)に及ぼす影響と そのメカニズムを検討。

睡眠不足時には恐怖表情を見た時の左扁桃体の活動が有意に増大。

睡眠不足度の指標である徐波睡眠比率(全睡眠中に占める深睡眠の比率) および徐波(δ波)パワーが高まるのに比例して左扁桃体-腹側前帯状皮質間の機能的結合が有意に減弱していた。

また、機能的結合が減弱するほど左扁桃体の活動が亢進し、不安と混乱が有意に強まり、ま た抑うつが強まる傾向がみられた。

睡眠不足時に不快な情動刺激(感 情ストレス)を受けると熟眠時よりも扁桃体の活動が亢進し、不安や抑うつが高じやすくなるものと推定。

2013 年 2 月 14 日に科学雑誌「PLOS ONE」のオン ライン速報版(http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0056578)に掲載。

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