dokusyo/2016-04-07
「老いた親を愛せますか?」
岸見一郎著。哲学というような重厚さはなく読みやすい。
エッセイという感じでしょうか。
介護に係わる全ての人に読んでもらえるといい本でしょうか。
特に、家族を介護している方は必読?
まずは、時間から自由になって、
今ここでの関係を大切にする。
成果主義の呪縛から解き放たれ、
あなたという存在、
そして、
親という存在それぞれが、
今ここで、
同じ時間と空間を共有し、
互いに、
いてくれていることそのものが、
役に立っていることに気づいて、
あなたがそのことで親に感謝する気持ちを持つことが、
介護には必要とされるということでしょうか?
親がしてくれたのと同じくらいのことを、
してあげることなんてできはしないのです。
すべきこと、
してあげたいこと、
できること、
することは、このような3つがあるとするなら、
できることしかできないのです。
介護している親への怒りは、
私はこんなに大変な目をして努力している!
という、
介護をしていない者への怒りであり、
きつくて投げ出したいという自分への言い訳、
すなわち、
介護を放棄したい自己への正当化付与なのです。
サボりたい自分をありのままに受け入れ、
介護される側の親との権力争いから降りて、
そして、
自らの老いを受け入れることが、
あなたにとっても介護される親にとっても、
介護が豊かな介護であるためには、必要とされるということでしょうか。