dokusyo/2016-01-06
「嫌われる勇気」
岸見一郎ら著。
これはアドラー心理学を解説した岸見らの著作であり、
アドラーの書いたものではないことに注意が必要です。
しかし、岸見氏の著作はアドラー心理学を超えているのではないかと思います。
必読の書と言えるのではないでしょうか?
おそらく初期仏教の素養も加味されているのではないでしょうか?
驚くほどブッダの教えに近いところがあるのです。
この点が、岸見氏の色が濃く出ていると言えるかも知れません。
内容は、
人は、
完璧ではない故に劣等性を感じる運命にある。
劣等性を埋め合わせるため優等性を追い求める。
上手くいかないと劣等コンプレックスや優等コンプレックスを形成してしまう。
これらのコンプレックスが形成されるのは、
共同体感覚の形成不全によるという。
優等性を感じるとは、
自分が特別な存在であると自己認識できること!
この優等性を他者からの評価に依存してしまうと、
他者の気にいるような行動ばかりしてしまい、
自分本来の生き方ができなくなって、
結局、優等性を感じられなくなる。
他者から嫌われることを恐れず、
自己の考えを貫き、
他者に貢献してはじめて優等性が感じられるようになる。
劣等性の自覚
↓
優等性への希求と努力
+
共同体感覚の形成
↓
自分の価値を感じられる
共同体感覚により他者貢献という発想が芽生え、
他者貢献だけが自己価値観を高められるのだという。