つぶやき一行/2020-06-29
Kindleで電子ブックを買うときはサンプルで目次の確認が必須!
わたしは「紙の本」派だったのですが、何十冊何百冊持ち歩いても、かさばらず重くもないという利点に加え、
iPhoneの読み上げ機能を使えば通勤中や他の単純作業をしながら本を読める(聴ける)という絶対的なメリットにより、電子ブックのある本は紙の本ではなく電子ブックを買う様になりました。
Kindleには目次や前書き、場合によっては第1章まで読めるサンプルをダウンロードできます。
本屋でパラパラ読みする様に全てのページをパラ見できるわけではないのですが、目次を見ることができるので自宅にいながら内容をある程度は知ることができるのが電子ブックの魅力ですね。
この目次を確認せずに電子ブックを買ってしまうと、お金をドブに捨てることになってしまうリスクがあるので注意する必要があります。
特に著者の氏素性がはっきりしない電子ブックはその典型であり、その様な本の多くは目次さえ確認できないので、その様な本は買うべきではありません。
ところが著者の氏素性がはっきりしていて、実在の医療機関に所属する人が書いている本にも、タイトルからこちらが勝手に本に書いてある内容を空想して、これは知りたいことが書いてあると思い込んでその本を買ってしまって、実際には内容が思っていたのと違うと言うことが結構あるので注意しなければならないですね。
電子ブックは買う前に目次をダウロードして確認することが大切です。
この本は買ってはいけない!・・・かな?の一例
Kindleの電子ブックで「不眠の認知行動療法のやり方」について書かれた本は殆どありません。
範囲を広げて「不眠症」というキーワードで検索しても、治療の専門家の本は2つ3つしか検索されないのです。
これらの本の中で、不眠の認知行動療法のやり方について書いてあると思われるKindleの書評がある本は、2020年6月28日時点で1冊しかありません。
不眠症の認知行動療法については、すでに紙の本で別のものを持っているのですけれど、Kindleで読む(聴く)のが便利なので認知行動療法の中でも「不眠症に対する認知の再構成法のやり方」について書かれていると思われた本を、思わず衝動買いしてしまいました。
「認知行動療法で改善する不眠症」というKinndle本ですが、目次を確認すべきでした。
不眠症についての一般的知識などについて書いてあるのはグッドです。
不眠症の症状、定義、そして、不眠の原因と身体への影響などが分かりやすく書かれているので、不眠症についての知識を得たい人にはいい本と言えるでしょう。
ときろが、肝心の「認知の再構成法」に関しては問題でした。
目次をしっかり見ずに買ってしまったのが悪かったのは自分の責任です。
決してこの本が不良なわけではありません。
電子ブックを買うときには、今さらながら目次を確認しなければいけないことを痛感したので記事にしました。
わたしの知りたかったことと本に書いてあったことの違い
この本には、認知行動療法とはどのようなものかについては確かに書いてあります。
認知行動療法は習慣を直すものであり、認知行動療法の長所や短所、認知行動療法に向いている人と向いていない人の特徴、認知行動療法の適用になる症状、認知行動療法は不眠症にどう役立つのか、認知行動療法による改善率などが書いてありました。
ですが既に知っていることなでので読まなくてもいい内容でした。
ほとんどの内容が心理教育と睡眠調整法(認知の再構成法ではない!)、リラクゼーション法についてであって、わたしが最も知りたい不眠症に対する認知行動療法の中でも、認知療法の一部である「認知の再構成法」についての記述が殆どありません!
わたしが知りたかったことと、この本が伝えたかったことに齟齬(そご:食い違いがあって意図した結果が得られないこと)があったのですね。
それでも、この本はこんな人にはお勧め!
不眠症についての知識を得たいとか、不眠症のお薬を使わない治療法について知りたいとかという人は、この本を読むといいでしょう。
そして、睡眠環境の改善や睡眠調整法(睡眠スケジュール法)を実行すれば、それだけで不眠症が改善したり眠りが良くなる人は結構いるかもしれません。
長年、睡眠薬を服用している人は認知行動療法だけで効果を得られることはないかもしれません。
しかし、専門医による睡眠薬から代替え薬剤への移行を行いつつ認知行動療法も行ってもらえば、睡眠薬を飲まなくても眠れる様になるかもしれませんね。
こんな人には買ってはいけません!
不眠症に対する認知行動療法の中でも、特に認知療法的手法(正確には認知の再構成法)について勉強したい人は、この本は買うべきではありません。
認知の再構成法については、殆ど書かれてはいません。
ただし、専門的なカウンセラーによる認知行動療法の指導を受けなければ、本を読んで自己流で認知療法(認知の再構成法)を行うと上手くいかなかったり効果が期待できない可能性があるので、この本では敢えて書いていないのかも?
この本のビジネスモデル的位置づけは?・・・まとめに替えて
この本の位置づけは、フロントエンド商材と言えるのかな?
フロントエンド商材というのは集客を主目的とする商材のことで、フロントエンド商材はバックエンド商材という高額で利益率の高い商材を売ることを目的とした商材のことです。
フロントエンド商材の典型は無料の本や無料の情報商材ですね。
無料かあるいは安い価格で買ってもらい、情報や良さを小出しにしてキモとなる情報を与えません。
何か良さそうだぞ!と思わせて、より利益率の高い高額商材を買ってもらう様に誘導するのがフロントエンド商材というものです。
マーケティングの常套手段の1つとしてよく使われています。
この本について言えば、不眠に認知行動療法は効きますよ!薬でなくても治せる可能性がありますよ!さあ試しに受診してみてください!実際のやり方は受診すれば指導しますよ!といったフロントエンド商材の役目を果たしているということでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。
しっかりした専門家が不眠症の認知行動療法についての啓蒙書として出版している本であることは保証します。
ただ、私の読書ニーズには合っていなかっただけということです。
繰り返しになりますが、不眠症をお薬でない方法で改善したいと願っている人は読んで損はありません!