つぶやき一行/2021-09-09
Tag: 今日の「へーっ」
コロナワクチンを接種できなかった理由
外来診療中や電話での問い合わせで最近もっとも多いのが「コロナワクチンを打っても大丈夫ですか?」というものです。もちろんメンタル面のお薬とワクチンには特別不利益な反応が生じるとは報告されていないので、ワクチン接種OKです。しかし、お薬や病気との関係だけでなく、ワクチンの副反応への不安を訴えられる方も多くいらっしゃいます。ここではワクチン接種ができない状態について書いてみました。
厚生労働省の指針
厚生労働省がワクチンを接種できない場合としてあげているのは次のようなケースっです。
- 明らかに発熱している(通常37.5℃以上)
- 重い急性疾患にかかっている
- ワクチンの成分に対しアナフィラキシーなど重度の過敏症の既往歴がある
- 上記以外で予防接種を受けることが不適当な状態にある
1つ目の基準は客観的ですね。2番目の重い急性疾患にかかっている人がワクチンを打ちに来れるとは思えませんけど、来たところでまともに会話できるとも思えませんから判別は容易でしょう。3つ目の過敏症の既往がある人はご本人がよく分かっているので、接種前に必ず相談してくるはずですから、このような方にに摂取することはまずないでしょうね。これらに反して4つ目の基準はあいまいです。いかにも責任を現場に押し付けるような意味合いが感じられ、お役所の責任回避体質が現れた基準にも思えます。断定はできませんけど。
実際の現場でコロナワクチン非接種の理由
これは某医療関係者サイトのアンケート調査結果です。接種ができないと判断した理由で最も多かった順に
- 明らかな発熱
- 急性期疾患orワクチン成分に過敏症の既往以外の不適当な理由
- ワクチン接種に対する不安・恐怖
- 重症ではない急性疾患にかかっていた
- 1回目接種後の副反応がきつかった(高熱が続いたなど)
- 1回目接種で重度の過敏症症状が生じた
- 1回目接種後にあまり生じないはずの副反応が生じた(嘔気・嘔吐・薬疹・接種部位の痛みが長引くなど)
などでした。
わたしの考え
科学的には根拠ない情報がSNSなどで拡散されていると言いますが、その影響からコロナワクチンに対する不合理な恐怖感が広がっていることが報道されています。また、接種後の副反応はきついてしても数日以内に回復します。噂に惑わされず、新型コロナウイルスに感染してもっと苦しくもっと長く苦しい思いをして、さらに後遺症が残ってしまう可能性を考えれば、コロナワクチンは自分のため家族のため社会のため、接種するのがよいと思います。