最新医学の情報乱れ読み/2012-02-17
Top / 最新医学の情報乱れ読み / 2012-02-17
ヨーグルトは不安の治療法になるのか?
- 乳酸菌株は脳のGABA作動系に影響を及ぼす迷走神経機構を介して不安を軽減する。
- げっ歯類での研究から、微生物の活動が迷走神経求心性神経を介して機能性腸疾患、視床下部―下垂体―副腎系のストレス反応、および不安関連行動に影響を及ぼす「微生物相―腸管―脳系(hypothalamic-pituitary-adrenal axis)」の存在が判明している。
- プロバイオティクス細菌であるL. rhamnosus(JB-1)が脳内のGABA作動系、ストレス反応、不安/抑うつ様行動に影響を及ぼすのかどうか、また迷走神経機能と関連があるのかが検討された。
- L. rhamnosus(JB-1)を長期投与された健常マウスでは、前頭前野、扁桃体、海馬、その他領域間で複数のGABAAおよびGABAB受容体サブタイプのmRNA発現に(領域に依存した)異なる影響が認められた。
- L. rhamnosus(JB-1)投与によりストレス負荷マウスにおいてコルチコステロン値が低下し、複数のストレス負荷試験(オープンフィールド迷路試験、強制水泳試験など)では恐怖関連行動も抑制された。
- しかし、L. rhamnosus(JB-1)によるこれらの効果は迷走神経切断術を行ったマウスでは認められなかった
- 「微生物相―腸管―脳系」の関与が示唆される。
: