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最新医学の情報乱れ読み/2012-06-15

Tag: 不安

不安の治療効果を高めるには脳を若くさせる

Make the Brain Younger to Treat Anxiety: An Animal Study

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は脳を未熟な状態に変化させ、行動療法の効果が得られやすくなる可能性がを示唆する研究。

不安障害の治療において抗うつ薬療法と心理療法の併用はそれぞれ単独で行うよりも効果が高い。

その神経生物学的な機序は不明であった。

Karpovaらは、不安(恐怖条件付け[FC]に対する反応)のマウスモデルを用いて、FC前後のマウスにフルオキセチンを投与した場合と投与しない場合において恐怖記憶の消去訓練(ET)に対する反応を比較。

ET単独は恐怖反応を改善するが、この効果は持続せず、再発することが多い。

FCおよびET実施前にフルオキセチンが投与された場合、恐怖記憶がより早期に消去され、恐怖反応の再出現率が低い。

FC後にフルオキセチンを投与されたマウスでは(臨床に相当する設定)、非投与群のマウスに比べ、消去が早く、恐怖反応の再出現を示す徴候は認められなかった。

フルオキセチンによって扁桃体基底外側部における特定の神経細胞が未熟な状態に変化し、FCネットワークには幼若期様の可塑性が存在する可能性が示唆。

これらの変化としては、シナプス可塑性の増大(興奮性シナプス後電位[EPSP]上昇を指標に評価)および脳由来神経栄養因子(BDNF)の発現亢進などが認められた。

Karpova NN et al. Fear erasure in mice requires synergy between antidepressant drugs and extinction training.Science 2011 Dec 23; 334:1731.

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