言たか放題/2015-02-14
Tag: ボヤキ
そんなことしたら治らなくなるんですけど…
大学病院には10年以上勤務して、電話再診依存症になってしまい、悲惨な経過を辿ることになった患者さんを数多く見てきました。
電話再診は、危機介入に有効なこともありますが、ある種の患者さんには害悪になるようです。
キツクて動けず受診できないと訴えられ、苦しいので相談したいと電話されて来るのですが、
多くは、自宅のベッドの中から電話再診を求めてこられます。
ほとんどが夜になってからの電話再診です。
受容的にお聞きしていると、20分でも30分でも過去や現在の他者からの仕打ち(?)について、患者さん側から電話カウンセリングをはじめてしまいます。
しかし、これを1回でも受け入れてしまうと、悪性の退行(子ども返り)が生じて、治るものも治らなくなってしまうのです。
一度、悪性の退行状態に陥ってしまう、もう回復は見込めなくなります。
そんな悲惨な方々を何人も見てきた私は、
心を鬼にして、
「お電話では、複雑な内容のご相談はお受けしないようにしているのです。後日、受診された際に、お話ししましょう。宜しいですか?」と、
半ば強引にお願いして電話を終えるようにしています。
冷たい奴だと思われたとしても、治らなくなってしまうことが分かっている状況に移行させないことの方が大切であると、私は信じています。
それは間違いであると思われるお医者さんがいらっしゃれば、ご指導をお願いします。