問題行動の特徴?
問題行動の特徴?
主に3つの特徴があります。
①役に立たない②乱用される③全く価値がない訳ではない、の3つがそれです。
問題行動は、非機能的な適応反応です。
非機能的ではありますが適応反応であるから、全く役に立たない訳ではないから扱いにくいのです。
そして、即座に不満や葛藤を麻痺させてくれるから乱用されることも多いのです。
しかしそれは、傷口に麻酔薬を打つのと同じで、消毒薬やガーゼのように傷そのものを治す役に立つものではなく、却って「治さなくする」ような働きをします。
傷を負って、消毒もせずガーゼで保護することもせず、ただ麻酔を打って痛くないようにだけしていれば、傷は化膿したり開いたりして治らないところか重症化してしまいます。
ストレス要因に対する問題行動も麻酔薬と同じなのです。
すればするほどストレス要因は解消されるどころか複雑化して、事態は悪い方に悪い方に傾いて行きます。
しかし、問題行動で一時的には苦悩は緩和されるので、問題行動は止められずに乱用されるのです。
問題行動、たとえば自傷行為や自殺企図は、
①一時的に気持ちが楽になる②自分という存在を感じられる③構ってもらえ注目してもらえる④一時的には周囲をコントロールできる⑤苦悩なことに直面しなくてよくなるetc.etc.
色んなメリットがあるのでしょう。
問題行動の本質は、苦悩なことへの問題解決に着手することへの回避ですから、何も進展が望めません。
問題行動を繰り返すうち、それまで助けになってくれていた人達からもあきれられ疎まれ見下され、最後は見捨てられるようになります。
苦悩は増してゆくことになるのです。
自分で自分の首を絞めている状態です。
こういった悪循環に気づき、苦痛な問題に立ち向かうモチベーションを持てるように援助するのが治療なのだろうと思っていますが、心理療法はまだまだ無力であるというのが現状です。
小生もまだまだ修練を続けねばなりません…