昼寝はボケのもと?
昼寝はボケのもと?
お年寄りというと、お婆ちゃんがテレビの番をしながらコクリコクリと居眠りしているイメージが湧いてくるのは私だけでしょうか?実際、お年寄りに昼寝はつきもののようです。日中の過度な昼寝はアルツハイマー型認知症のお年寄りによく見られることが知られてい流のですけど、米国でお年寄りの昼寝が過ぎるとアルツハイマー型認知症の発症リスクを高めるという研究報告があったので紹介します。
アルツハイマー型認知症ではない高齢者1,203人を14年ほど追跡調査しました。この1,203例中290例(24%)が平均6.0年以内(1〜15年)でにアルツハイマー型認知症になりました。昼寝時間が1標準偏差増えるごとにアルツハイマー型認知症の発症リスクが20%高まり、1日の昼寝時間が1時間以内の人に比べ1時間以上の人は、アルツハイマー型認知症の発症リスクが1.4倍となることが分かりました。さらに、昼寝の頻度が1標準偏差増加するごとにアルツハイマー型認知症の発症リスクが23%上昇することも分かりました。
私見
著者らは、長時間および高頻度の昼寝とアルツハイマー型認知症の発症との関連が示され、昼寝とアルツハイマー型認知症の間に共通のメカニズムがあるのではないかと考察しているようですけど、昼寝するからアルツハイマー型認知症になるリスクが高くなるのか、アルツハイマー型認知症になるような人に昼寝が多いのかという因果関係のの方向性は結論づけられないようですね。
情報源
Peng Li et al, Daytime napping and Alzheimer's dementia: A potential bidirectional relationship. First published: 17 March 2022 https://doi.org/10.1002/alz.12636, Alzheimer's & Dementia.
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