4回目のファイザー製コロナワクチンの効果は長続きしない?
4回目のファイザー製コロナワクチンの効果は長続きしない?
新型コロナウイルス感染症にファイザー製コロナワクチンを4回接種すると、3回しか接種していない場合に比べて感染予防と重症化予防に、より効果のあることが確認されています。ですけど、感染予防効果が長続きしないという研究報告があったので紹介します。約9万7,500を追跡調査したイスラエルの研究報告です。
イスラエルで初めての4回目のコロナワクチン接種7日後から約3か月間のデータを解析したところ、感染予防効果は、
- 接種後14~20日で65.1%
- 接種後63~69日で22.0%
と短期間で低下していったようです。しかし、重症化予防効果は、
- 接種後7~27日で77.5%
- 接種後28~48日で72.8%
- 接種後49~69日で86.5%
のように高い効果を維持できていたということでした。
私見
いったい何回コロナワクチンを打たないといけないのかと思うような結果ですけど、もし、重症化予防効果が調査期間の約3か月はおろか何十年も続くのであれば5回目は打たなくていいことになります。しかし、重症化予防効果が数カ月程度でかなり低下するのであれば毎年2~3回はワクチンを打ち続けないといけないことになります。感染すること自体は、高齢者など重症化リスクの高い方に感染を広げる可能性があるという点を除いてそれほど重要ではないので、重症化予防の有効期間が半年なのか1年なのか、3年か10年か数十年なのかを明確にする研究が発表されることを切望いたします。
情報源
Sivan Gazit et al.,Short term, relative effectiveness of four doses versus three doses of BNT162b2 vaccine in people aged 60 years and older in Israel: retrospective, test negative, case-control study. BMJ (Clinical research ed.). 2022 05 24;377;e071113. doi: 10.1136/bmj-2022-071113.